学校・チーム

【高松商】試合で許されないプレーは練習でも許さない

2022.11.24

2014年の就任以来、「選手自らが走り出す“自走する集団”」「やらされる3時間よりも自らやる30分」「価値ある答えは“正しい答え”より“考えた答え”」を指導のモットーに掲げ、高松商を立て直した長尾健司監督。お話を伺った後編です。


「テクニック」と「スキル」の違い



高松商の一塁側ベンチにあるホワイトボードには、さまざまな言葉が記されている。長尾健司監督が、チームにもっとも伝えたい“旬”の言葉を書いていることが多い。

秋の県大会決勝を翌日に控えた10月中旬、ホワイトボードに書いてあったのは、「テクニック」と「スキル」。似たような意味合いにも感じるが、明確な違いがあるという。
「昨日のミーティングで、話したばかりです。テクニックとスキルに対して、日本人は『技術』という言葉で一括りにしてしまうけど、この2つの言葉には違いがある。テクニックはボールを捕ったり、打ったりすることで、スキルはその磨いたテクニックを試合で発揮するためのもの。高校野球の練習は、テクニックを高めることに偏りすぎていて、スキルを磨く時間が少ないんです。という話が……、ラグビー日本代表の元監督、エディ・ジョーンズさんの本に書いてありました。たしかにそうだなと。自分でも、何となくは感じていたことですけど、こうして言葉で定義されると、よりわかりやすい。選手たちにも伝えやすくなりました」
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長尾監督は、本や雑誌、テレビなどから、さまざまな考え方を学び、「これは使える!」と思ったものは、すぐに指導に生かす。
「何の実績もないぼくが言うより、すでに結果を残している人の言葉を引用したほうが、説得力がありますから」

良いと思ったことは、どんどん伝える。何かひとつでも、選手の心にビビッと刺さる言葉があればいいと、考えている。


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