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【少年野球指導者のひとり言】走者の帰塁は素早く!

2016.1.14

今日は走塁の話を書きたいと思います。

学童野球で「サインミス」って多いですよね?
「サインミス」にもいろいろな種類があります。サインミスはだいたい下記のような分類ができると思います。

①サインを覚えていないまたは間違って覚えている
②サインを見ていない
③打者と走者でサインを見るタイミングが合わない

その中でも②③については効果的な対処法があります。それは「投球後、走者に『素早い帰塁』を徹底させる」です。
えっ、たったそれだけ?そんなの効果あるの???と思うかも知れません。なぜ効果的なのか、それには理由があります。

監督はだいたい、打者の方を見てサインを出します。そのためサインを見落す、つまり②③を起こすのは走者側の方が圧倒的に確率が高いです。そこで走者には「素早い帰塁」という課題を課します。そこには面白い効果があります。
監督・コーチが厳しく「素早く帰塁」を要求すると、素早く帰塁した走者は、監督に「よく出来た!」と誉められたいので、誉めて欲しい監督の方を見ます。これで②は解消します。そしてそこで一度、監督と目が合えば、かなり高い確率で③も回避できます。

といった理由で、走者が早く帰塁すればかなりの確率でサインの見落としは減ります。そしてこれは私の選手時代からの経験による知見ですが、「帰塁の速い選手」は走塁ミスも少ないです。何か眉唾っぽいと思うかも知れませんが、是非試してみてください。かなりの確率で成果が出ると思いますよ。

子どもって多少の個人差はありますが、概ね素直です。そして「素直さ」は大人になって、ビジネスの世界に居ても速く成長するには必要な要素です。「素直さを活かして良い選手に育てる」ことは、「成長の早い人材の育成」に繋がると思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。

  



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