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【少年野球指導者のひとり言】所帯の大きさと強さは比例するか?

2015.12.15
子どもにとって「大所帯のチーム」と「小さな所帯のチーム」どちらが良いか?それは指導者のチーム運営方法次第だと思います。

大きなチームで選手が成長する最も大きな要素は「チーム内での競争環境」によるところが大きいです。指導者は「フェアでクリーンな競争を演出する必要」があります。そこを怠ると、選手間での足の引っ張りあいやチーム内でのいじめなどに発展するリスクが高まります。チーム方針、評価の基準を明確にすることが必要です。

一方で小さなチームでは何が必要か?やっぱり「フェアでクリーンな競争環境」は必要です。「選手が少ないのだから競争なんて・・・。」と思うかも知れませんが、小さなチームで競争環境を演出する方法は大きく分けて3種類あります。

①評価基準を多彩にすること
②選手に複数のポジションを守らせること
③できるだけ全員を試合に使う

①はいろんな評価の仕方をすることで、他チームでは発生しないような競争を演出することが可能です。例えば控え投手を「バントのスペシャリスト」として代打で使うなどを行なえば、チーム全体のバントの能力は上がります。

②は自分自身のポジションを「安泰」と思わせないためにも、時にはチームのNo.1プレイヤーとNo.2プレイヤーを同じポジションで競わせるなど、緊張感を持たせることも必要です。打順の入替を頻繁に行なうことも効果的だと思います。

③ですが、やっぱり選手は試合に出てこそ成長します。所帯の小さいチームで下手な選手を起用するのは勇気が要りますが、リスクを冒してでも起用すべきだと思います。
「人数が少ないからうちは弱い」というのは、指導者の言い訳だと思います。うちのチームも所帯は小さく、まだまだ結果は出ていませんが、所帯の大きさを言い訳にせず、強いチームを創りたいと思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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