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【小山台】結束力のルーツは「ボトムアップ」。創部最多の111人で挑む夏

2020.7.22

7月18日に開幕した東東京独自大会は、都立小山台が創部最多の111人で優勝を狙う。指導者、選手、保護者が一体となって戦う「全員野球」で2018、2019年夏に決勝進出。2014年センバツ以来の甲子園出場を予感させた。聖地への道は断たれても、甲子園を目指す心は生き続ける。23日に初戦を迎えるチームを直前取材した。


19日の日曜日、部員111人そろっての全体練習が行われた。共用グラウンドが全面使用できる11時にスタートし、7人×16班のローテーションでティー打撃、マシン打ち、内野ノック、外野アメリカンノック、ブルペン投球などを交代で行った。広くないグラウンドに入りきれない選手たちは、校舎横の通路や、駐車場、昇降口の狭スペースを使って、シャドウトレや、テニスボールノック、ラダー&ミニハードル、縄跳び、体幹トレなど基礎トレーニングをして汗を流した。いつもの練習風景がそこにあった。

狭いスペースを有効活用した独自の練習方法は全国でも有名。毎年多くの指導者が視察に訪れる
平日は定時制の関係で1時間しか練習ができない小山台。大会直前の休日練習はメンバーに絞った実戦練習をするチームが多いが、ここは違った「公式戦前だからといって特別なことはしませんよ。いつも通りの練習をみんなでやるだけです」。福嶋監督が穏やかに話す。そんな指揮官を見ながら大谷里志部長は「福嶋先生は、ボトムアップを大切にする先生なんです。全員野球を育てながら、トップの子たちを引き上げる。その結果が2年連続の決勝進出だったのでしょう。いま64歳ですが150歳までやっていただきたい先生ですよ」と笑顔で尊敬の念を口にした。


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