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【履正社】甲子園優勝メンバー座談会（前編）

2019.9.24

この夏、初の甲子園優勝を飾った履正社高校野球部。そんな野球部から野上聖喜くん、内倉一冴くん、桃谷惟吹くん、西川黎くん、井上広大くんに、優勝までの道のりを聞きました。今回は「前編」をお届けします。

４番井上は入学時はガリガリだった？

——甲子園後は優勝報告会が続いて多忙な日々を送っていたようですね。

西川　（報告会は）４回くらいありました。夏休みはほとんどなかったです。

内倉　家でゆっくり過ごす時間もあまりなかったです。

——去年の今頃は秋の大会が真っただ中でしたが、チームはどんな雰囲気だった？

西川　自分たちの学年は１度も甲子園に行っていなかったので、まずはセンバツに行こうって。秋の大阪大会は勝たないといけないと思っていました。

井上　チームの雰囲気はすごく良かったです。

桃谷　でも、バッティングが全然ダメで......

井上　自分は新チームの初めは試合にも出ていなかったんです。

内倉　自分はメンバーにすら入っていなかったです。

野上　あ、そうやったな！

内倉　去年の今頃は、（自分の実力は）まだまだでした。

井上　でもこの学年で内倉は一番バッティングセンスがありましたよ。

内倉　一番は言いすぎやろ（嬉）。

——井上君から見た内倉君のすごさって？

井上　両方向に長打が打てるところです。

内倉　でも自分はホームランバッターではないです。でも、冬場はかなりバットを振りました。

野上　内倉はバットを振ることに関しては真剣でした。

井上　長打と言うより、いいところで本当に打っているんですよ。

内倉　井上は打球の強さが違いましたよ、１年生の時から。

——入学した時から井上君はチームで断トツで体が大きかったの？

井上　背は一番大きかったですけれど、ガリガリでした。高校に入って体重が13キロくらい増えたんです。１年生の時の写真を見比べたら別人ですよ。

見えなかった奥川のボール

——そして今春のセンバツで現３年生は初めて甲子園の土を踏みましたが、初戦で星稜の奥川恭伸投手と対戦しました。

桃谷　自分は（１番打者で）初めに打席に立ったんですけれど、２球目で150キロのボールが来て......正直、ボールがほとんど見えなかったんですよ。ちょっと高いかな......と思ったら、もうミットに吸い込まれていて。どうやったらあんなボールが投げられるのかと。

西川　すぐミットに入るもんな。山瀬（慎之助）のキャッチングもうまいんです。

内倉　スライダーも凄かったですね。

井上　目の前で消えるんですよ。かなり衝撃でした。今まで練習試合も含めて色んなピッチャーと対戦しましたけれど、あんなスライダーは見たことがないです。

野上　自分はそれ以前にそんなすごいボールが投げられていなくて。たぶん、自分の時は（下位打線なので）力を抜いていると思います。センバツの時は３打席目になったら打てると思っていたのに、代打が送られて.....あの時、代打じゃなくて自分が打席に立ったら、絶対打っていたし勝っていたと思ってますけど（笑）！

後編に続きます。

（取材／写真：沢井史）