学校・チーム

【中学軟式】選手の特徴を知り、最大限の力を引き出すことでチーム力を高める 〜大沢中・内藤監督〜(2)

2014.9.20


凡事徹底と凡児徹底

 昨夏の甲子園を制した前橋育英高校(群馬)。荒井直樹監督がチームのモットーとして掲げていたのが「凡事徹底」だ。意味は何でもないような当たり前のことを徹底的に極め、実戦すること。掃除でも挨拶でも当たり前のことを誰もが真似できないくらい真剣に取り組む。これが大切である、という教えである。

 この言葉に感銘を受けた内藤監督は、大沢中の子供達に合うようにアレンジした。凡「事」ではなく凡「児」。

 「決して飛び抜けた選手がいない公立の学校でも、やるべきことを徹底していけば私立にも勝てるチームになる。それを表した言葉です」


「暗いところには運は来ない」野心と明るさを常に持つ

 明るい性格の内藤監督。相手との距離感も近い。それもあってか、選手も大きな声と笑顔で練習に取り組んでいた。「よく言っているのは、『野心と明るさがないと勝てないよ』ということ。野心は『絶対に日本一になる!』という目標と、『野球の心』をかけたものです」

 野球が大好きで楽しい気持ちがなければ、本当の意味では上達していかないということである。


肝は“マイコツ”を探し出せるかどうか

 練習中、「マイコツを探すのが大事なんですよ」と内藤監督。マイ=My。つまり私のコツ、ということ。「人によってアドバイスは変わってくるもの。この子には意味のある声かけでも、別の子には意味がない場合もある。そうしてひとりひとりに合った言葉を監督自身も探していく。チームメイトも仲間のマイコツを知っておくことが大切ですよ」

 「切り替えていけ!」で心が落ち着く選手もいれば、「深呼吸しろ!」のほうが集中できる選手もいるということだ。選手一人ひとりのキャラクターも頭に入れた上で、どういう声かけをしたらその選手に響くか、ということが考えられている。

<次ページ> 大沢中にとって「打ち勝つ野球」とは?



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