2014年春、神奈川最大の激戦区・相模原市大会を制し、県大会でも優勝を遂げた大沢中。「キャプテン」のような存在でチームを引っ張る内藤博洋監督のもと、打ち勝つ野球で日本一を目指している。
Timely!Jr. #3 より転載(2014年6月取材)
21クラス中12クラスの学級委員長が野球部員から選ばれている
3学年で21クラスの大沢中。このうち、実に12クラスで野球部が学級委員長を務めている。
「学校のリーダーとして学校を動かす力を養うことは、必ず野球にもつながっていきます」と内藤博洋監督は語る。
その一つが「言葉」である。
学級委員ともなれば、人前に出て意見をまとめたり、発表する機会も多い。そこで人を動かす言葉、人に伝える言葉を身につけていく。
生徒会長も野球部の阿部遼くん。「野球部で学んだ礼儀が生徒会の活動にも生きています。この夏は学校のリーダーになっている野球部が全国制覇を成し遂げたい」。と意気込んでいた。
春は神奈川大会を制するも、代表決定戦で敗れ、惜しくも全日本少年軟式野球大会への出場はならなかった。徳島で行われる全中に向けて、すでに気持ちを切り替えていた。
「牙と優しさ」心のバランスが大切
「牙と優しさ」。どういうことかわかるだろうか?
「試合中は相手に向かって、『絶対に打ってやる』『負けるもんか』という気持ちで牙をむき出しにして戦います。一方、普段の生活では優しさを持って接する。こうしてバランスを取っていくのが大事だと思っています」
困っている友達がいたら、自ら声をかけて助ける。重たい道具を持っているチームメイトがいたら、手助けをする。日常から牙をむき出しにして生きていたら、心のバランスが乱れてしまう。
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