
夏の山梨大会、惜しくも決勝で敗れた東海大甲府高校。2年連続エースの座を守った菊池投手と、常に菊池投手としのぎを削っていた松葉投手。残念ながら甲子園出場への切符は逃したものの、山梨大会での準優勝は素晴らしい結果だ。大舞台を経験した選手たちの試合前のルーティンについて取材したので紹介しよう。
菊池大輝(以下、菊池) 山梨大会のメインで使っている球場があるんですけど、試合の1時間前にはその周りを歩きます。そうすると、その日の球場の雰囲気が分かるんですよね。今日はお客さんが結構入っているなぁ、とか。ただ、歩いているだけですけど、試合に向けて戦闘スイッチが入るんです。
松葉行人(以下、松葉) 菊池が先発のときは緒に歩きます。自分は逆にルーティンとか、こだわりがないんです。
菊池 僕は、毎日サプリメントを飲んでるんですけど、それを飲まなかったら気持ち悪い。野菜が食べられないときはビタミンとれないじゃないですか。少しでも栄養バランスをよくするために、毎日飲んでますね。
松葉 僕は菊池のように毎日サプリを飲むとか、自分で決めていたことができなくなるとイヤなタイプなので、最初から何をやるとは決めないようにしています。
菊池 松葉の場合、ルーティンとはちょっとニュアンスが違いますが、大会前になると1週間で相当な球数を投げるんです。自分もそれを見習おうと思ってやってみたんですけど……。無理でした(笑)。とんでもない数を投げるんですよ。
松葉 多い時は500球とか投げました。でも、さすがに次の日肩があがらなかったです。
菊池投手はルーティンを行うことでリズムを作り、松葉投手はあえてルーティンを行わないことでペースをつかむという、まったく真逆の2人。
菊池投手は常にマイペースを貫き、松葉投手は試合前になると追い込むタイプ。
どちらがよくて悪いということはまったくないが、自分にどっちのタイプなのか、吟味し試してみるのもいいかもしれない。
