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【北海道栄高校】打のチームが追加点を奪えず惜敗

2016.5.13

旧チームからのレギュラーが5人残っているため経験値が高い道栄ナイン。
勝利を目前にしながらセンバツへの切符をつかめなかった理由について渡辺伸一監督に聞いた。

休養を十分に与えてもらったエース金澤裕太のピッチングは見事だった。


「経験値を生かした打のチームを目指す」


打のチームという自信が気負って打ち損じる

 2年生からレギュラーだった加藤泰行、上西孝希、公平銀仁郎、林航大、上野風の5人はそのまま一から五番に座り、打線の中心を担う。投手の金澤裕太も夏の大会で投げるなど、今年は経験値が高いチームだった。
 「予選から通じて打撃で逆転し、勝ち上がってきました。打率も好調だったので、札幌第一の好投手、上出拓真君が相手でも3点はとれるだろうと、選手にも伝えていました」。
 1回に幸先よく先制し、4回にもノーアウト二塁でクリーンアップを迎えた。
 「三番の公平は秋季大会の打率が7割を超えていたので自由に打たせたのですが、気負い過ぎて打ち損じ。続く四番の林は公平が打てず焦りがあったのかセーフティバントに失敗。五番の上野は、レフトライナーに倒れ、2点目を奪うことができませんでした」。
 全道大会の決勝戦、あとひとつ勝てば甲子園に行ける、そんな状況で気持ちが高ぶらないわけがない。重要な局面でどう判断すればいいのか、この試合を通じ、1球1点の重みを感じて欲しいという監督の想いを汲み取ったナイン。寮生活を送る各部屋に決勝戦のスコアが貼られている。

[戦評]1回表、北海道栄は相手のミスで1点先制するも6回裏に同点に追いつかれる。
直後の8回裏、札幌第一はエース上出 拓真のタイムリーヒットで逆転に成功。投げても
3安打1失点に抑え、初の全道優勝に輝いた。北海道栄は6回の好機を生かせず敗退した。




夏に勝つために! 強化した練習法

さらに打撃力をアップさせ、チャンスでも気負うことなく打てるバッターを目指す道栄ナイン。
ボールを真芯で捉えることからカラダづくりまで、冬は基本から見直した。

1 球を真芯で捉えるために!
竹バットを使って打撃向上

 秋季大会であと1本が出なかったナインは、打撃向上を目指しバッティング練習に力を入れている。
 「秋季大会以降3月までは金属バットを使わず、チーム全員が竹のバットを使ってひたすら振りこみます。900g~1.2kg程度の竹バットでヘッドスピードを走らせること、フォームの矯正を目標にしながら、正しい軌動を描いているかをチェック。しっかり振りこまないと真芯で捉えられないですし、真芯で捉えられないと手が痛いんですよ」。
 その痛さを感じながら、ボールを真芯で捉える打ち方を習得している。

2 パワーをつける!
食事強化の徹底

 「旧チームの選手は線が細く、強豪校に比べて歴然とした差がありました。このままじゃ勝てないと、一昨年の10月から食トレに力を入れ始めました」。
 お米は毎日9升炊き、練習が始まる前の16時、晩御飯を食べた後の22時と、朝昼晩の3食の食事以外に補食としておにぎりやご飯を食べる。丸2年行っている3年生は成果が出始めており、平均で体重が3~4kg、選手によっては10kg以上アップしている。「昨秋よりも確実に打撃力が向上しているはず。春はもちろん夏の大会で打線が爆発するのが楽しみです」。


School Data
北海道栄高校(北海道)
●監督/渡辺伸一 ●部長/糸瀬直輝
●部員数/3年生31人、2年生25人
1964年に日本大学の準付属校として開校、2000年に現在の高校名になる。
06年に選抜高等学校野球大会に出場。
15年の南北海道大会はベスト16、秋季全道大会準優勝。



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