トレーニング

子どもでも理解しやすいタメという動作の説明

2014.12.23

パーソナル投手コーチとして東京から全国に出張コーチングを行う、リトルロックハート・ベースボール・ラボラトリーのコラムがスタート。野球の技術を中心に、指導に悩む現場の指導者の方々、保護者の方々に上達のヒントをお届けします。


 野球指導者の皆さんは、選手たちにタメを作る重要性を重点的に指導されていると思います。ではタメというものを、子どもでも理解できるように、具体的に分かりやすく説明することはできますか?

 まずタメを発生させられるのは並進運動時となります。非軸脚を高く振り上げて並進運動を始めていくわけですが、この時、振り上げた脚をどれだけゆっくり下ろしていけるかがタメを生み出すためには重要となります。振り上げた脚をゆっくりと下ろしていき、「これ以上我慢したらつんのめってしまう!」というところで一気に非軸足を着地させていきます。すると動作は一気に鋭さを増していきますよね。この鋭さの増しを生み出したのがタメとなります。

 タメとは、夏休みの宿題のようなものです。夏休みの宿題を、夏休みの最後の一週間だけで一気に進めることによく似ています。夏休み初日から毎日少しずつ宿題を進めていくよりも、最後の一週間だけで一気に進めた時の方が鉛筆を持った手の動きは格段と速くなりますよね。投球動作で言えば、振り上げた脚を並進運動の最終段階になってから一気に下ろしていくと、動作の鋭さが増して球威がアップする、ということです。

 これがタメのメカニズムです。今までは曖昧にされがちだったタメというものを、こうして具体的かつ明確に説明をしてあげることで、子どもたちもタメというものを理解しやすくなり、理解できるからこそタメというのもを生み出す投球動作を習得しやすくなるのです。



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