◆プロ注目投手の球もお構いなし
昨秋の茨城県大会では背番号は20。しかし、関東大会では背番号は3に昇格していた。その名も常総学院の宮里豊汰。選抜で全国デビューを控えているスラッガーだ。
173cmと上背はそこまでないものの、体重は80kgの大台。バッティングボックスでどっしりと構える姿は、1年生にして大物の風格を漂わせる。
昨秋の関東大会初戦。相手は横浜高校のエースであり、プロ注目の藤平尚真。第1打席で藤平のストレートを捉え、先制点のきっかけとなる二塁打を放った宮里。続く、第2打席で放った衝撃の一発はスタンドを震撼させた。
◆茨城の4番が全国を震撼させる春
チームを逆転勝利に導いた一発は、左中間に吸い込まれた。その後、チームは勢いに乗り、関東大会準優勝を飾る。宮里の一発が選抜を呼び込んだといっても過言ではない。
足を大きく上げるバッティングフォームは、宮里とは逆の左打者であるが、埼玉西武ライオンズの森友哉選手を彷彿とさせる。広角に打ち分けるセンスと、捉えた打球の弾道は既に全国でもトップクラス。
◆甲子園の地で“清宮”越えなるか
昨夏に華々しく全国デビューを飾った早稲田実業の清宮幸太郎とは同世代。宮里本人もライバル心をあえて隠さない。清宮が昨夏甲子園で放った2本の本塁打を、選抜で超えたいと宣言。
清宮世代の一員となるか、新たに“宮里世代”を切り開くのか。答えは自慢のバッティングにかかっている。