トレーニング

子どもたちにキャッチボールの指導をする際の注意点

2015.1.1

パーソナル投手コーチとして東京から全国に出張コーチングを行う、リトルロックハート・ベースボール・ラボラトリーのコラムがスタート。野球の技術を中心に、指導に悩む現場の指導者の方々、保護者の方々に上達のヒントをお届けします。


 子どもたちを指導される際、キャッチボールなどで注意深くチェックして欲しいポイントがあります。それは子どもたちが、自分たちの身長を大きく越える高さのボールを投げていないか、という点です。このようなボールばかりを投げてしまうと、投球・送球時に肘が下がることが常態化してしまいます。

 試しにボールを真上にできるだけ高く投げ上げてみてください。そしてその時、肘がどのように動くかをご覧になってみてください。ボールを真上に投げ上げようとすると、絶対に肘を一度下げなければ投げられないはずです。子どもたちが自分たちの身長よりもずっと高いボールを投げている時も同様です。肘を下げなければそこまで高いボールを投げることはできないのです。

 大人が背の小さい選手とキャッチボールをする際も要注意です。例えば180cmの大人が150cmの子どもとキャッチボールをする際、大人はグラブを胸に構えてはいけません。必ず子どもの胸の高さでグラブを構えるようにしてください。どうしても胸で構える場合は少しかがみ、子どもの胸と同じ高さになるようにしてください。そうしなければ背の小さい子は、上に向かって投げ上げなければ大人の胸の高さに投げることはできないのです。つまり肘を下げて投げることになってしまうわけです。

 捕手の二塁送球、三塁手や遊撃手の一塁への送球がノーバウンドで決まると確かに格好良いと思います。しかしノーバウンドだったとしても、それが自分の身長を大きく越える山なりのボールではアウトにできる確率は下がってしまいます。さらには肘を下げて投げる癖がつくことで、大きな故障に繋がるリスクも生じてしまいます。

 ノーバウンド送球は中学高校になって体が大きく、そして強くなってから行えばいいのです。それまでの間指導者は、ノーバウンド送球することが最善ではないということを、子どもたちでも理解しやすいように伝えていくことが大切だと、リトルロックハートでは考えています。



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