トレーニング

すっぽ抜けるボールを減らしてくれるデコピン力

2015.1.15

パーソナル投手コーチとして東京から全国に出張コーチングを行う、リトルロックハート・ベースボール・ラボラトリーのコラムがスタート。野球の技術を中心に、指導に悩む現場の指導者の方々、保護者の方々に上達のヒントをお届けします。


 投球動作の中で、唯一力んでも良い瞬間があります。それはご存知の通りボールリリースの瞬間です。この時だけはグッと力を込めてしまって大丈夫です。と言っても腕全体を力ませるのではなく、力を入れても良いのは人差し指と中指の付け根だけです。専門用語を使う弾性力と言うのですが、この弾性力を生み出す際にのみ、指の付け根に力を入れても良いということになります。

 弾性力と言うと少し難しいのですが、簡単に言えばデコピン力ということです。人差し指と中指を立てて、反対の手のひらを使って2本の指を手の甲側にググッとしならせてください。しならせたその反動を使ってあげると、2本の指で勢い良くデコピンをすることができますよね?これが弾性力、弾く性質の力というもので、ボールをリリースする際には絶対に必要になる要素となります。

 腕を振ってボールを投げている限り、どんなに理想的な腕の振り方をしている投手であっても、少なからずボールには遠心力がかかってしまいます。弾性力を上手く使えないとボールが遠心力に負けてしまい、高めにすっぽ抜けるようになります。

 弾性力の使い方は机の縁などでも練習することができますので、気付いた時日常的に練習をしていくと、実際の投球時にそれを活かしやすくなります。

 ボールがどうしてもすっぽ抜けてしまう選手には特に、このデコピン力こと弾性力の使い方をアドバイスしてあげてください。弾性力を上手く使えるようになれば、リリース時にボールにフタができるようになり、高めにすっぽ抜けることは大幅に減っていくはずです。ぜひお試しください。



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