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【大宮東】冨士大和|一番下から這い上がる夏、プロ見据えるMAX144キロ左腕

2024.7.13

コントロールを磨いて、配球の引き出しを増やしたい



――冨士投手のフォームを静止画で撮影すると、トップの時点で左ヒジがかなり下がっていることがわかります。一般的には「故障しやすい投げ方」と見られてしまうのかなと思いますが、どうとらえていますか?

自分のフォームは胸郭を広げる投げ方なので、トップでヒジが低くなるのは必然的だと考えています。兄からも、「今以上に低くならなければ大丈夫」と言われました。

――そう言われてみると、自然な体の使い方に思えてきました。勉強になります。ちなみに、試合後に疲労が出やすいのは、体のどのあたりですか?

脇の下や広背筋に張りが出やすいので、マッサージをしてもらいます。自分としては、大きな筋肉を使えている証拠だととらえています。

――肩・ヒジに負担がいっていない証拠ですね。故障がないのもうなずけます。

むしろ、ヒジの内側の筋肉に張りが出る時は手投げになっている証拠なので、修正するようにしています。

――いかに自分の体と向き合っているのか、よく理解できました。変化球についても教えてください。冨士投手は抜くチェンジアップが印象的で、最初は「カーブかな?」と思うような面白いボールですね。

中学時代にコロナ期間の時に、動画サイトを見て遊び感覚で身につけました。カウント球でも決め球でも使えるのがいいところだと感じています。

――今の課題はどこですか?

まだコントロールがまばらなので、高いレベルの打者だとボール1個分の制球力が求められると感じています。コントロールを磨いて、配球の引き出しを増やしたいです。

――今後の進路はどう考えていますか。

自分のなかではプロ一本で考えています。春休み中には「行きたい」と決めていました。ドラフトで指名されなければ、大学も考えます。

――最後に夏の大会に向けて抱負をお願いします。

チームとしては春の大会で県大会にも出られなくて(地区予選敗退)、一番下まで落ちました。3年生を中心に這い上がってやろうと思っています。強豪チームと練習試合をするなかで抑えられる試合も増えているので、その力を大会でも発揮したいです。(取材・菊地高弘/写真・編集部)
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