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【履正社】夏に勝つ為に必要になる、複数投手の育成

2023.11.10

今年、春夏連続甲子園に出場した履正社には、何度挑戦しても跳ね返されてきた壁があった。
大阪大会で、対戦するたびに跳ね返され続けた“大阪桐蔭”という壁だ。
 
昨年までに夏の府大会で15度直接対決しているが、12勝3敗と大阪桐蔭が大きく勝ち越している。決勝でも昨年まで4度対戦。その4戦とも大阪桐蔭が勝っており、履正社にとって直接対決は分が悪かった。
 
記憶に新しいのは18年夏の100回大会。準決勝で対戦し、2点ビハインドで迎えた8回に3点を奪って逆転し、9回に勝利まであとアウトひとつまで追い詰めるも、連続四球などでピンチを作り、適時打などで逆転された。


 
当時、采配をふるっていたのは87年から指揮を執る岡田龍生監督(現・東洋大姫路監督)だ。その後、教え子でもある多田晃コーチが監督に就任したのは22年春。コーチとして長らく恩師を支えてきた多田監督は、大阪を勝ち上がる厳しさを現役時代から痛感してきた。
「僕らが高校生の時はPL学園が大きな壁でした。岡田監督がおられる時はPLに勝つまでに20年かかったと仰っていました。夏の府大会に関しては、大阪は最低でも7勝しなければならないですが、4勝をした後がさらに大変だとも言われています。日程もタイトになりますし、相手も強くなる。何より暑さによる疲労もありますしね…」。


 
夏の地方大会は、大きなヤマとして準々決勝が挙げられる。序盤戦は試合の間隔が空き疲労が軽減されるが、準々決勝から徐々に日程の間隔が詰まっていく。さらに大阪大会はそこから再抽選という仕組みも大きな影響を及ぼす。
「岡田先生からは夏はベスト8からが勝負だぞとよく言われていました。残りの3つをどう勝っていくか。さらにベスト8からの抽選も重要になります。そこからの戦い方は毎年色々考えさせられますね」。


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