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【誉】2年で「四強」のフィジカルを超えて、大阪桐蔭に追いつこう!

2022.7.9

群雄割拠の愛知県にあって、2019年夏にノーシードから勝ち上がり初の甲子園出場を果たした私立誉高校(愛知県小牧市)。中学時代に名を馳せた選手はいないが、最先端のフィジカルトレーニングなどで「四強」に負けない体格に成長し、愛知県下で存在感を示している。3年前に起こした下剋上の再現を狙う誉高校のグラウンドを訪ねた。


フィジカルで「四強」に負けない!

失礼を承知で聞いてみた。この高校に来る選手の多くは、「愛知私学四強(中京大中京、東邦、愛工大名電、享栄)」に行きたくても行けなかった選手なのでしょうか、と。すると、矢幡真也監督は力なくかぶりを振った。

「四強なんて頭から狙ってなくて、その下のレベルの高校を目指していたけど、落ちた子たちがウチに入ってきます。学力的にも野球の能力的にも高い子ではありません」



愛知県小牧市にある私立誉高校。群雄割拠の愛知県にあって、2019年夏にはノーシードから勝ち上がって初の甲子園出場。ドラフト会議を経てプロに進んだ選手は4名(育成ドラフトを含む)と、存在感を示している。だが、中学時代に名を馳せた選手など皆無に等しい。

細い林道をかき分け、山の斜面を切り拓くようにして建つグラウンドに向かう。すれ違う選手一人ひとりの肉体がたくましく、圧倒される。誉は徹底的なフィジカル強化で、選手を別人のように変身させているのだ。

きっかけは2017年秋だった。地区大会で早々に敗退すると、八幡監督は選手たちに小牧市民球場での中京大中京の試合を見に行くよう指令を出した。自分たちと名門は何が違うのか。選手たちは「一番は体が違う」という結論に達した。



「試合前に整列した時点で強豪相手と体つきが違うんです。そもそも技術に差があるなかで、体も差があればノーチャンス。せめて整列時点で相手に負けていないフィジカルがあれば、立ち上がりで対等に戦えて、後半勝負に持ち込めますから」(八幡監督)

練習中、ユニホームに色付きのビブスを重ねて着る選手が目についた。選手に聞くと、「体重が目標値に達していない選手はビブスを着て、必ず練習中に補食をとらないといけないんです」と教えてくれた。


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