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【帝京】夏までに不安な部分を少しでもなくす

2022.6.10

昨年8月に長年指揮を執った前田三夫監督が退任した帝京高校。新たに監督に就任した金田優弥監督は今年で37歳という若い指揮官だが、同校OBであり、2011年から10年間コーチとして指導にもあたってきた経験を持つ。春の都大会では創価、早稲田実、国学院久我山と強豪に大勝しており、11年ぶりとなる夏の甲子園出場にかかる期待も大きい。そんな“東の横綱”が復活に向けて取り組んでいることを金田監督に聞いた。


夏までに不安な部分を少しでもなくす

前編では帝京の伝統である打撃の再強化、ストレッチや走り方などの見直しによってチーム力の向上に手応えを感じているという話だったが、まだまだ夏に向けて勝ち抜くには足りない部分はあるという。
「春は基本的に送りバントを使わず、積極的に打たせてホームランもよく出ました。秋から冬に取り組んできたことの成果はある程度出たと思います。ただ、良い投手を相手にした時には長打やホームランを続けることは難しいです。高いレベルのボールへの対応力はまだ上げる必要がありますし、個人だけでなく『打線」という意識はもっと必要になってきます。夏は1点をとるために当然送りバントもしないといけない。5月の後半から6月にかけてはかなり力のあるチームと多く練習試合を組んでいますが、そこでしっかりした形を作らないと夏には勝てないと思います」



冒頭でも触れたとおり、春の都大会では強豪を相手に次々と大勝をおさめたものの、準決勝では同じ東東京のライバルである関東一に敗れている。エースの高橋蒼(2年)が登板しなかったということはあるが、それでもライバルの強さを感じる部分は多いという。

「関東一さんは毎年そうですけど、足を使った攻撃が上手いですよね。ここぞ、というところでたたみかけてくる。春はうちがそれに耐えきれませんでした。序盤は何とかしのいでいましたけど、5回に一気に5点とられて、それが最後まで響きました。この試合に限らず、関東一さんは夏もまず取りこぼさないですよね。しっかりと勝ち上がってくる。東東京の中では一番安定しているチームだと思いますし、うちにはない部分だと思います。
まずはしっかり地力をつけることはもちろんですけど、それを出し切れずに負けてしまうこともよくありました。そうならないためにも、夏までには不安な部分を少しでもなくして臨まないといけないと思っています」


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