トレーニング

制球力を向上させるための投球動作改善(21)

2015.11.19

 こんにちは。リトルロックハートのコーチ、大友です。
 K君のコーチングも21回目を迎えてきました。回数が増えれば増えるほどコーチング内容の難易度も上がってきますので、毎回読んでくださっている皆さんもしっかり付いて来てくださいね!

 さて、今回のテーマは軸足のターンバックでした。ターンバックとは裏返すという意味です。まず写真をご覧になってみてください。

  並進運動の開始直後


 1枚目の写真は並進運動のスタート直後の瞬間です。ここからスパイクがパタッと倒れ、足の裏が二塁ベースと向き合った直後にスパイクを裏返していきます。裏返すと2枚目の写真のように、靴紐が地面にくっ付く、正座のような形になります。

  裏返したスパイクが真っ直ぐになった瞬間


 本来であれば2枚目の形になった瞬間に軸脚を振り上げていくのが良いのですが、ちょっと長く引きずってしまうと、3枚目のようにターンバックが行き過ぎてしまい、足の裏が真っ直ぐ捕手方向を向かなくなってしまいます。

  裏返したスパイクが回りすぎてしまった形


 足の裏がホームプレートと二塁ベースに対し真っ直ぐの状態で軸脚を振り上げられると、ここまでに作り出したエネルギーを真っ直ぐ投球方向に向けやすくなります。つまり球威がアップしやすくなります。しかしK君のように裏返したスパイクが3枚目の写真のように回り過ぎてしまうと、その動きに釣られるようにしてアウトステップになってしまうんです。

アウトステップとはつま先が外側を向いてしまう形で、この形になると非軸脚側の膝が割れやすくなり、割れるとシュート回転してしまいます。さらには体も開きやすくなる分、ボールが打者から見えやすくもなってしまいます。

 今回のK君のコーチングでは、真っ直ぐになった瞬間に軸脚を振り上げるという練習を徹底して行っていきました。2枚目の形で投げられている時は、K君の場合は目に見えて良いボールを投げることができるんです。しかし3枚目の形になってしまう時はボールがフックしてしまい、右打席側にボールが流れていくことが多く見受けられました。

 裏返した軸足を長く引きずり過ぎてしまうと、軸脚に体重が残りやすくなります。3枚目の写真の形になっていた時は、K君はまさに体重を軸脚に残したまま投げる形になっていました。そのため球威は感じられないボールになってしまいます。

 K君の場合は繰り返し練習をすることで、少しずつ精度を高めていくことができました。投球動作の中でもかなり前半部分の動作ですので、難易度は高くても、意外と繰り返し練習をするだけでできるようになる選手が多いんです。皆さんももし3枚目の写真のような形になっていたら、まずはスローモーションから始め、徐々に運動速度を上げながら反復練習をしてみてください。




  



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