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【少年野球指導者のひとり言】素早く"止まる"

2015.10.26
今日はちょっと技術的な話を。
最近、このページをご覧頂く方が増えて、中には素晴らしい球歴の方もいらっしゃるので、技術論を書くのはやや気が引けるのですが(笑)

野球における「走攻守」はすべての動作が独立しておらず、何かしらの組み合わせによって成り立っています。もうちょっと分かりやすい言い方をすると「打→走」「走→守」「走→守→投」といった具合で、必ずと言っていい程、次のプレーが待っています。

それぞれの動作を円滑に切り替えていく上で「止」という動作がとても重要だと思います。

例えば投手は投球の後、すぐに守備の体制に入ります。速い打球に反応するためには絶対に必要な準備動作です。しかし、投球動作には大きな慣性が伴うので、素早く守備体制に入るにはどこかで慣性に逆らって動作を止め、次の動作に移らなければなりません。守備も同じですね。正面ではない横に飛んだ打球を捕球したとき、素早く止まらなければ、次のスローイングに移行できません。

最近の子どもはこの「止まる」という動作が苦手な子が増えているように思います。ひとつひとつの動作を独立したもので捉えるため、意図的に「止まる」という行為に対する意識が弱く、次のプレーへの移行が遅くなってしまう子が増えているように思います。

素振りをさせても「止まる」ができないので、バットを振った後に体勢がふらつく子が多いです。走塁でも1塁は駆け抜けてもすぐに内野の方を向いて次のプレーに備えなければなりません。そのために「止まる」は重要です。思い切り身体を動かすのは良いと思いますが、「動く→止まる」を意識した練習をされるのも良いかと思います。


※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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