学校・チーム

【奈良大附属】シンプルだが効率よく行く行われる練習

2017.5.16
バッティング練習に取り組む奈良大付属野球部の選手たち
自主練習が始まる頃には辺りは真っ暗

昨年の選抜で優勝を飾った智辯学園と春夏通算50回の甲子園出場回数を誇る天理。そんな全国にその名を轟かせる奈良の「二強」に果敢に挑んでいるのが奈良大附属。現在行われている「春季近畿地区高校野球奈良県大会」の準決勝ではその天理を破り、本日(5月16日)に行われる決勝戦で智辯学園と対戦する。「二強」に迫る勢いで力をつけてきている奈良大附属は普段どんな練習をしているのだろうか?ある日の練習を取材した。


限られたスペースで行われる効率的な練習

「ホントにシンプルなことしかしてませんよ」
どんな練習をしているのか紹介させて下さいと伝えた時、田中監督はやや困惑しながらそう答えた。

奈良大附属は授業が15:05まであり、アップ開始は15:30。練習内容はフリーバッティング、マシンでの1本打ち、ゲームノック、シートバッティングと続いていく。この後、Bチームがグラウンドでノックを受ける間にベンチメンバーは投手陣が四股踏み、野手陣が素振りを行い、グラウンド整備後、50m走10本のランニングメニューで締め括る。ダウンが終わり、自主練習の時間となったのは20:00前。これが普段の練習内容だ。

確かにメニュー自体に変わったところは無いが、効率良く行うための工夫は見られる。今年のチームは1〜5番まで足の速い選手が揃い6、7番を打つ選手には長打力があるなど、打順に関係なく攻められる攻撃力が武器。走塁のみに絞ったメニューは無いが、試合に近い練習の中で判断力を磨く。1本打ちとシートバッティングは、どちらかをすることはあっても両方行う高校はそれほど多くないだろう。

1球1球の間隔が非常に短いゲームノックも2日後に春季大会準決勝を控えていたため「軽め」とのことだったが、21イニング行っていた。また、限られたスペースの中で大人数が練習するため1つのメニューで複数の練習が出来るよう試合に近い形式の練習に最も多くの時間を割いていた。

この日の練習メニュー紹介

3ヶ所での打撃練習

試合期ということもあり投手陣も毎日打撃練習を行う。本数ではなく時間で区切り、レギュラー野手は2分、ベンチ入り投手は1分半、ベンチ外の投手は1分などの差はある。

マシンを使った1本打ち

この日はレギュラー陣が守備に就き、残りの3年生が打席に入る。次のシートバッティングではレギュラー陣が打ち、控え部員が守っていた。

ブルペン投球の様子

インコースを突く練習のため、打者役の選手は死球対策として捕手のプロテクターを背中に着ける。

投手陣が行う四股踏み

Bチームがグラウンドでノックを受ける間に投手陣が四股踏みを行う。多い時は500回を優に超える。

投手のモーションに合わせた50M走

投手のモーションに合わせてスタートを切る。牽制もあるが厳密なものではなく、あくまでもランニングメニューとしての意味合いが強い。

(取材・撮影:小中翔太)

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