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【少年野球指導者のひとり言】『我が子の野球』と向き合ってますか?

2016.8.5
前にも書いたことがありますが、私は毎週、選手の野球ノートを診ています。うちのチームは選手が33名。全てに眼を通し、フィードバックのコメントを記載。土曜の夜にこれを約3〜4時間かけてやっています。

私の労力はさておき、ノートを診ていると色んなことが分かります。「野球への執着」「トレーニングに対する能動性」「目標達成意欲」「悩み」「こだわり」などなど…。グラウンドで選手を注視しているだけでもたくさん分かることがありますが、ノートにはもっとたくさんのことが示唆されています。

そこで思ったことは「選手の想いを保護者はどれくらい知っているのだろう」ということです。「野球はわからないので指導者にお任せします」という保護者の方もいるでしょう。グラウンドに行っても「上手くなった」「打った」とか、視覚で捉えたことだけで我が子を観ていませんか?

結果に辿り着くまでには多くの葛藤や試行錯誤、「できた時の喜び」「できなかった時の悔しさ」など様々なプロセスがあります。一番近くに居る大人として、我が子のプロセスに寄り添えていますか?「全然上手くならない」と不満を漏らす保護者に限ってこう言ったプロセスに寄り添えていないケースが多いように思います。

もしお子さんがノートを使っているチームに所属していたら、たまにはノートを覗いてみてください。そこには大切な我が子の「想い」が綴られています。技術論はともかく、「想い」であれば、我々指導者よりも読み取れることはたくさんあるはずです。もし「想い」が綴られていなかったら…。お子さんの課題はそこにあると思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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