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【少年野球指導者のひとり言】ヒット&ランは意識改革が必要

2016.7.1
ヒット&ランのサインを出した時、打者が見送ってしまう、というケースがありませんか?
この時、ベンチではどのように対応しているでしょうか?

「サインの見落とし」を咎める指導者が多いのですが、子どもたちと会話していると、別の原因があることに気づきます。子どもたちから「分かっていたけど手が出なかった」という言葉を聞くことが多々あります。大人には理解し難いかも知れませんが、これは子ども特有のケースだと思います。

子どもたちは幼い頃から「好球必打」を指導されます。時には「ボール球を振るな!」と結果論で厳しく咎められることもあります。

「過度な好球必打の要求」は、子どもたちの思考を「良い球を狙う→ボール球を振らない」という消極的な思考に追い込んでしまいます。そして子どもは大人よりも知能が発達していないので、身体に染み付いた「好球必打」から発想を転換できないケースがあるようです。

ヒット&ランは

①何を打っても良い(厳密にはワンバウンドは振らない、がセオリーですが、積極性は評価してあげても良いと思います)
②走者を守るために振る(人助けだという視点)
③ファールでも良い(バントより許される結果の幅が広い)

といった「発想の切り替え」を促すことも必要なのではないかと思います。視点の切り替えを促し、発想の柔軟性を育むのも指導者の大切な役割だと思います。

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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