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【東北高校】地区第5代表から東北大会Vへー。王座奪回に燃える東北高の挑戦(前編)

2016.6.17
雨雲を吹き飛ばすような、元気あふれる東北高校の集合写真。この春、ベンチ入り20人全員が主役となりました。


Timely!39号で巻頭ページに登場した東北高校が、東陵に7対6のサヨナラ勝ちをおさめ、東北大会(盛岡県営球場)で優勝しました。ダルビッシュ有投手がいた2004年以来、12年ぶり12度目の優勝となります(11年震災で中止を挟む)。

サヨナラ打を放ったのは、表紙を飾ってくれた佐藤翔大選手(3年、二塁手)。寡黙な選手ですが、殊勲の右中間タイムリーを打った時は顔を真っ赤にさせ、目から大粒の涙をこぼしていました。その涙こそが、このチームがこれまで苦しんだ証だったように思います。

地区大会の敗戦から東北大会優勝まで。長かった「春」の足跡、快進撃の理由は何だったのでしょうか。

県大会決勝で東陵に敗れた時は、悔しさでいっぱいの「準優勝」の表彰。試合後は口を閉ざし、うつむいていた姿を思い出します(5月27日・石巻市民球場)。


「いやぁ、こんなに背番号が代わった代は初めてです」

東北高校の指導に11年携わる我妻敏監督(34)が、県大会後、しみじみと話しました。少し申し訳なさそうな表情をしていたのは、特集「背番号獲得大作戦!」の取材時(4月21日)に発表された地区予選の背番号から、バッテリー含めて選手が14人も入れ代わっていました。

「すみません、取材して頂いた時と背番号がまるっきり変わってしまって」と苦笑い。

思えば4月29日。「あと1つ勝てば県大会決定」となる地区大会・第2戦を落とした東北高校(仙台商に1-7で敗戦)。この時、チームに暗く重い空気がのし掛かりました。
その重い空気を振り払うために我妻監督はある決断をしたのです。
(後編に続く)

昨秋は準優勝、春の県大会も準優勝。あと一歩で負けていただけに、ようやく手にすることができた赤い「優勝旗」。「思っていた以上に重かったです」と児玉主将。


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