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【健大高崎】オフの名物ハードトレ、冬こそ大事な水分補給

2023.3.8

昨年秋の関東大会でベスト4に進出し、2年ぶり6度目となる選抜高校野球出場も決めた健大高崎。かつては“機動破壊”というスローガンのもと、積極的な走塁が目立つチームだったが、現在は“スペクタクルベースボール”を掲げ、攻守にスケールの大きいチームを目指している。そんな健大高崎の2月のトレーニングを取材した。


この日は週に1度重点的に行っているトレーニングの日。新3年生は前年に新型コロナウイルス感染拡大の影響で実施できなかったスキー実習のため不在。新2年生のみでの練習だったが、毎年1学年30人前後の部員がいるということもあって、グラウンドには活気があふれていた。
チームを指揮する青柳博文監督の話では、選抜出場が決まっている年は1月下旬から紅白戦も多く取り入れ、実戦の感覚を早くから養っているという。またメンバー選考についても部員が多いこともあって、秋までの公式戦と練習試合に加えて、オフの期間の紅白戦の成績も大きな参考資料としているとのことだった。
ただこの日はメンバー外も多い新2年生のみでの練習ということもあって、完全にトレーニングに特化したメニューに取り組んでいた。トレーニングを指導するのは青柳監督と同じ東北福祉大出身の塚原謙太郎トレーナー。



この日はまずチームを2つのグループに分けて、一方のグループは20㎏の重さの棒などを使いながら行うジャンプ系のトレーニング、もう一方のグループはボールなどを使った体幹を中心のトレーニングが行われていた。ジャンプ系のトレーニングの際には、かなりの負荷をかけた後に必ずダッシュが含まれていたが、この狙いを塚原トレーナーはこう説明した。



「どうしても疲れてくると膝が上がらなくなって、腕も振れなくなります。でも試合が続いたりすると疲れが残っている中でプレーするのが当たり前ですよね。そんな時にもしっかりパフォーマンスを発揮できるように、乳酸が溜まった状態で走るようにしています」



20㎏の棒は特別なものではなく、ホームセンターで売っているようなものに、砂を詰めて作ったものだという。実際に持ってみるとかなりの重さと長さがあり、それを担いだ状態で進んだり戻ったりする動きを行うのには筋力だけではなくバランス感覚が必要だということもよく分かった。棒を使わずにあらゆるタイプのジャンプを繰り返すメニューも行っていたが、ここで重要になるのも筋力だけでないという。

「ジャンプは跳ぶことも大事ですけど、しっかり止まることも大事です。着地がしっかりできている選手は色んなプレーの動きも安定しますよね。実際の野球の動きでもギリギリの打球に対応できるかどうかはこういうところに違いがあると思います。
あとは体の使い方の上手さも重要です。体重移動と重心移動ははっきり違って、意識してそれができるような選手は姿勢も安定しますよね。重心だけを動かせばいい動きでも体重全部を移動してしまうような選手は無駄がどうしても多くなります。これも捕球だけでなく投げる、打つといった野球の動きに繋がるところです。ただのトレーニングだけでなくて、野球の動きに繋がることも理解してほしいですね」(塚原トレーナー)


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