選手

「野球の楽しさ伝わりやすい」女子野球の魅力をプレーでアピール!〜田中美羽(埼玉西武ライオンズ・レディース/内外野手)〜

2021.7.30

近年、注目度が高まっている女子野球。今春の選抜大会で史上最多の33校が参加しました。夏の全国大会決勝が初めて甲子園球場で行われることも決定。埼玉西武ライオンズ・レディースの田中美羽選手(23)が全国の女子選手へメッセージに送ってくれました。


小1のとき、3歳年上のお兄さんの影響で野球を始めた。「兄の野球について行ったら、コーチから『入団したらピンクのユニホームがもらえるよ』って言われて(笑)。でもそこから野球の魅力にすっかりハマっています」。懐かしそうに笑う。学童野球で男子に混ざって野球を始め、中学からは女子硬式チームに入団。オール京急―横浜隼人―アサヒトラストを経て12球団初NPB公認の女子硬式野球チーム「埼玉西武ライオンズ・レディース」の初期メンバーとして入団した。現在は一般企業に勤めながら土日中心に練習に励んでいる。

4月に行われた栃木さくらカップ決勝でエイジェックに勝利し、初代王者に輝いた。

 チームの最大の目標である全日本女子硬式野球選手権大会。個人としては侍ジャパン女子代表入りを目指している。技術を磨きつつ、野球教室などを通じた競技普及、底辺拡大にも尽力。近年、女子野球の熱が高まっていることを心から喜んでいる一人だ。「女子野球って『野球が楽しい!』という気持ちが喜怒哀楽で全面に出るスポーツだと思います。女子の甲子園決勝が決まったことはとてもうれしかったです。甲子園は女子選手にとってずっと憧れてきた特別な場所。後輩たちが聖地に立てたら最高ですね」と楽しみにしている。


横浜隼人時代は主将。「人間性抜群の主将でした」と恩師の田村知佳監督(写真右)。

田中さんは、仲間と切磋琢磨して過ごした高校時代を今でも忘れない。最後の夏の大会で、自分の後ろにボールが落ちた。「もう1歩下がって守っていれば……」と悔やむ。だからこそ、高校生には悔いのないプレーを願う。「高校野球の2年半はかけがえのない時間です。周りで支えてくれている方々への感謝の気持ちを忘れずに、一度きりの勝負の瞬間を全力で楽しんでください。その姿は多くの人を魅了すると思います!(目指せ!甲子園!)」と話した。



田中美羽(埼玉西武ライオンズ・レディース)

1998年生まれ、神奈川県川崎市出身。内外野手。右投右打。小1の時に兄の影響で野球を始め、中学から女子硬式野球グラブのオール京急でプレー。U-18(ユース大会)で優勝。横浜隼人主将として夏の全国8強を果たす。日本大学2年(アサヒトラスト所属)で侍ジャパン女子代表入り。女子野球W杯6連覇に貢献した。


(取材・文/樫本ゆき 写真/提供写真)


PICK UP!

新着情報