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球児必見!“ココがすごいよ”センバツ注目選手/野手編

2021.3.16

3月19日に開幕する選抜高校野球。今大会も多くの注目選手が出場するが、注目すべきプレーのポイントを中心に紹介したいと思う。今回は野手編だ。



高木翔斗(県岐阜商)3年 捕手

186㎝ 90㎏ 右投右打



ココすごポイント

①大型ながら守備での素早い動き
②相手打者の弱点を攻める配球
③追い込まれてからのバッティング

捕手で最も注目度が高いのが高木だ。1年春から正捕手を任されており、ここまで順調に成長を続けている。まず守備面では大型ながらスムーズに素早く動ける点が注目ポイントだ。地肩の強さも申し分ないが、それだけに頼らずにしっかりフットワークを使って投げることができている。配球面では同じ球種を続けるなど、相手打者の弱点と見ると徹底してそこを攻められるのが大きい。1回戦で対戦する市和歌山は同じ強打の捕手である松川虎生が注目選手だが、その松川に対してどのようなボールを要求するかが大きな見どころである。

打撃面でもよく考えているのが分かる。特にそれを感じるのが追い込まれてからのバッティングで、相手投手の決め球を狙い打つこともよくある。投手で最注目の小園健太のどの球種を狙うのかに注目だ。


小沢周平(健大高崎)3年 二塁手

170㎝ 70㎏ 右投左打



ココすごポイント

①セカンドでの動きの良さ
②安定した下半身
③走塁

強打の健大高崎打線の中心的選手だが、まず目立つのがセカンドでの動きの良さだ。極端に後ろに守るようなことはないが、足が良く動き、常に一歩目のスタートが速い。ギリギリで処理できる球際の強さも見事だ。

打撃面では安定した下半身がとにかく目立つ。少しタイミングを外されて泳がされているように見えても、下半身は崩れておらず、上手く体を残してヘッドを走らせて長打にすることができる。小柄に見えても体の強さ、パンチ力は大会でも屈指の存在と言える。

最後にどこまでできるかという点で注目したいのが走塁面だ。脚力は申し分ないが、健大高崎がチームとして以前よりも走塁が目立たなくなっており、小沢自身も秋は足を緩める場面があっただけに、次の塁を積極的に狙う姿勢を見せられるかが将来を考えてもポイントとなりそうだ。


大塚瑠晏(東海大相模)3年 遊撃手

168㎝ 66㎏ 右投左打



ココすごポイント

①プレーのスピード
②ハンドリングの柔らかさ
③確かなステップワーク

高校球界きっての守備名人がこの大塚だ。まず見てもらいたいのがプレーのスピードだ。シートノックから他の選手とは明らかに動きが違い、雰囲気はかつてロッテで名手として鳴らした小坂誠を彷彿とさせるものがある。そのスピードを生み出している最初の要因が出足の鋭さだ。打者が打った瞬間に打球との間合いを素早くつめられ、当然守備範囲も広い。更に際立っているのが捕球から送球までの速さだ。写真を撮る際にいつもの感覚でシャッターを押すと、大塚の場合は既に投げ終わっている。ハンドリングの柔らかさと確かなステップワークがなせる業と言える。そして投げるボールにも強さがあるというのが大きな長所である。試合中はどれだけ打球が飛ぶかは分からないが、その全ての守備機会にぜひ注目してもらいたい。


池田陵真(大阪桐蔭)3年 中堅手

172㎝ 83㎏ 右投右打



ココすごポイント

①トップの時のバットのおさまりの良さ
②振り出しの鋭さ
③カバーリングの速さ

強打の大阪桐蔭の4番を務めるのがこの池田だ。まず注目してもらいたいのがトップの時のバットのおさまりの良さだ。左足の上げ方は比較的大きいが、バットの動きは小さく、それでいながら力強さも申し分ない。このトップの形を見ただけで打ちそうな雰囲気が漂っている。そして特筆すべきが振り出しの鋭さだ。172㎝という上背ながら無駄な反動をつけることなく、下半身と上半身が上手く連動しており、スイングの軸がぶれることが少ない。力みなく強い打球を放つのもよく分かるスイングだ。

守備面では足、肩はレベルの高いチームの中で突出しているわけではないが、カバーリングの速さが目立つ。そのあたりの基本に忠実な動きにも注目してもらいたい。


前川右京(智弁学園)3年 右翼手

177㎝ 88㎏ 左投左打



ココすごポイント

①打席に入る時の準備、動き
②しっかりと踏み込んだバッティング
③下半身の強さ

1年夏から中軸を任せられている大会でも屈指の強打者。まず見てもらいたいのが打席に入る時の準備、動きだ。下半身の強さが持ち味だが、それを生かすためにしっかりとボックスをならし、軸足を固定させている。そして打席でゆったりと構えただけで、相手投手に与えるプレッシャーは相当なものが感じられる。

スイングに関しては少しクロス君に踏み出すのは気になるものの、それだけ右肩が早く開かないという意識の表れとも言えるだろう。左投手が投げる外のボールに対しても崩されることが少なく、しっかり踏み込んでとらえることができる。上半身もたくましいが、下半身を使って打つということのお手本と言えるバッティングと言えそうだ。


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