今回の選手座談会は激戦区西東京で奮闘する『ありんこ軍団』と称される八王子学園八王子。チームをまとめるキャプテンの黒田くんと、部員からの信頼が厚い山根くんと中村くんに野球部のことを根掘り葉掘り聞いてみました。3人とも思い出しただけで苦笑いを浮かべる、伝統の冬合宿。メニューを聞いただけで汗が出てしまいます(笑)。
山根響(やまね・ひびき)3年 遊撃手
180cm/75kg 右投/右打 町田ボーイズ出身
セールスポイント「グラウンドに通る声です!」
黒田将希(くろだ・まさき)3年 遊撃手
166cm/68kg 右投/右打 武蔵狭山ボーイズ出身
セールスポイント「守備です!」
中村敬介(なかむら・けいすけ)3年 一塁手
180cm/85kg 右投/右打 海老名リトルシニア出身
セールスポイント「打撃と元気です!」
――まず、八王子高校に進学しようと思ったきっかけをそれぞれ教えてください。
山根 高校進学で悩んでいた時に、夏の大会で八王子が強い相手を倒していく姿に感動しました。甲子園出場の瞬間も球場で観ていました。ボーイズの先輩でもある2学年上のキャプテン櫻井陸郎さん(現・日大)が在籍していたことも大きかったです。
黒田 僕も決勝戦を観戦していて、二週間を組んでいた石塚冬汰さんと竹中裕貴さん(ともに現・桜美林大)は158cmと163cmで小柄ですけど、守備が上手くてグラウンドですごく輝いて見えました。僕も身長が高くないですし、先輩たちのように足と守備で勝負していくタイプなので、八王子の野球は自分にピッタリだと思いました。
中村 竹中さんを始め海老名リトルシニアの先輩が八王子にはいて、中学生の頃からシニアのグラウンドでお世話になっていました。先輩たちの活躍する姿をみて、僕も八王子で野球をやりたいと思うようになりました。
――ちなみに、迷った高校はありますか?
中村 僕はないです!(キッパリ)
黒田 母親が東東京の二松学舎大附出身なので、野球も強いですしちょっと迷いましたね。
山根 勉強の面で魅力的に感じたのは同じ西東京の明大中野八王子と、東東京の明大中野でした。
――ライバル校を挙げるとすればどこの高校ですか?
黒田 昨年の夏も、今春も負けているので東海大菅生にはなんとしてでも勝ちたいです。
――これまで対戦した選手で凄いと思った選手は誰ですか?
黒田 1年生の時に対戦をした清宮幸太郎選手(日本ハム)です。清宮選手が早稲実業のユニフォームを着て最後のホームランを打ったのが実は八王子なんですよ。打席に立った時のオーラが他の選手と全然違いました。「ああ…こういう選手がプロ野球に行くんだ」と思いました。
山根 東海大菅生の田中幹也選手(亜細亜大)は小柄ですが、逆方向に長打も打てて驚きました。一つ強烈に覚えているシーンがあります。僕は球場係で試合を観ていて、ランナー二塁に田中さんがいてバッターがセンター前にカンチャン(内野と外野の間に落ちるポテンヒット)を打ったんですよ。そうしたらサードコーチャーが止めているにも関わらず、凄いスピードでホームに突っ込んで楽々セーフ。足も速いけど、打球判断も凄く速かったです。
中村 早実の野村大樹選手(ソフトバンク)は凄かったです。去年対戦した時に場外ホームラン2本打たれました(笑)。コンパクトなスイングからあんな打球が打てるんだと驚きました。
――普段の練習時間を教えてください。またオフは何をしていますか?
黒田 平日は16時半から20時まで。土日は9時から18時までです。オフは毎週火曜日です。よくチームメイトと学校の近くにある日帰り温浴施設『竜泉寺の湯』に行って、リフレッシュしています。
中村 八王子駅から無料の送迎バスが出ているのでアクセスが良いです。
山根 たまにカラオケも行きますね。例年に比べて自分たちの代は特に仲が良いと思うので、オフの日も会う機会が多いです。
――1番キツイ練習メニューを教えてください。
中村 う〜ん、なんだろう......。
山根 練習メニューよりも、冬合宿はとにかくキツイ(苦笑い)。
黒田 ああ〜それだ! グラウンドに2週間泊まり込みの合宿があります。
――2週間も冬合宿があるんですか!? というか、部員全員寝られるスペースありますかね?(笑)
山根 部室にすし詰め状態です(笑)。
中村 満足に布団も敷けないので、1つの布団に2人で寝るのも当たり前です。