トレーニング

制球力を向上させるための投球動作改善(10)

2015.8.20

 こんにちは。野球塾リトルロックハートのコーチ、大友です。

 10回目となる今回は、非軸脚のつま先の向きと、足首の動かし方の使い分けについてコーチングをしていきました。どのタイミングのつま先を見るかというと、非軸脚を一番高く振り上げたフリーフットというタイミングです。この時につま先を底屈させるか、背屈させるかによって、体重移動の形が少し変わってくるんです。

 まず足首を正座をする時のように底屈させ、つま先を真下に向ける形。この形にすると上半身の重さがしっかりと軸脚股関節に乗りやすくなります。軸脚に上手く体重を乗せられず、上半身が突っ込みやすい選手は、足首を底屈させ、つま先を真下に向けて非軸脚を振り上げてみてください。そうすればきっと今までよりも軸脚にしっかりと体重が乗るようになるはずです。

  非軸足の足首の底屈の形。上半身が突っ込みやすい選手に有効。


 逆に足首を背屈させ、つま先が上を向くようにして非軸脚を振り上げると、体重移動がスムーズに進みやすくなります。軸脚股関節に乗せた上半身の重さを、非軸脚股関節に移すのが苦手という選手は、ぜひこの形を試してみてください。今までになかったほど体重移動がスムーズに行くようになるはずです。

  非軸足の足首の背屈の形。体重移動をスムーズにすることに有効。


 体重移動に悩みがない選手は、足首は特別意識する必要はありません。底屈も背屈もさせず、程よくリラックスした状態でフリーフットに持っていけば大丈夫です。しかし、体重移動に悩みを抱えている選手は、ぜひ上述した足首の使い方を試してみてください。足首を意識することによって体重移動がスムーズに行くようになり、その動作が体に染み込んできたら、できれば足首はリラックスさせる形に戻していきましょう。と言うのは、やはり足首を背屈、底屈させる動作は多少なりともスタミナの消耗を大きくしてしまうからです。しかし中には、足首を背屈、底屈させる動作がピタッとはまる選手もいます。そのような場合はその足首の使い方、つま先の向きを新たな自分自身の投球動作にしてしまっても構わないと思います。

 ちなみにK君の場合は軸脚に体重が残りやすい動きをしていたため、今回は足首を底屈させ、つま先が下を向く形を試してもらいました。K君の場合は軸脚の振り上げ方にも体重が残りやすい要素があるのですが、それでも足首を底屈させるだけでも体重移動は随分スムーズに進むようになりました。この動作はまさに即効性のある改善方法ですので、とにかくすぐにでも体重移動を改善させたいという選手は、この2種類のつま先の向きを試してみてください。




  



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