トレーニング

寝苦しい夜に熟睡するためのコンディショニング

2015.7.20

 アスリートとしてケガを予防し、野球が上手くなるために必要なことといえば「技術練習(トレーニング含む)」「食事」そして「休養」のバランスを保つこと。この3つのどれか一つが欠けても体は大きくならないし、疲労がたまった状態が続くとケガにつながってしまいます。特に睡眠は毎日生きていく中で欠かせないものですが、寝苦しい夜は「なかなか寝つけない…」と悩む選手もいるのではないでしょうか。

●眠気は体が冷えるときに感じる
 人間の体は体温が下がるときに眠気を催すといわれており、たとえば入浴して体を温めた状態から少しずつ体が冷えていく(=体温が下がる)ときに眠気を感じやすくなります。寝つきが悪いと感じる人は就寝前に入浴して体を温め、少し冷えたところで布団に入るようにするとよいでしょう。入浴は暑いからといってシャワーで簡単にすますのではなく、湯船につかってしっかりと体を温めるようにします。薬局などで手に入るハッカ油を1、2滴垂らすとメンソール効果で驚くほど爽快感が得られますよ。

●寝苦しい夜は「頭寒足熱」
 夏は夜でも外気温が高く、なかなか体温が下がらず寝苦しい夜を過ごすことも多いでしょう。そんな時は貼るタイプの冷却シートや水枕などでおでこや頭を冷やしてみましょう。「頭寒足熱(ずかんそくねつ)」といって頭を冷やす、足を温めるのは昔からの自然の知恵。頭を冷やすと意外とスムーズに寝つくことができます。クーラーはずっとつけっぱなしにするのではなくタイマー設定を活用しましょう。外気温との差を5℃前後に保ち、26~28℃に設定して就寝後、成長ホルモンが活発に促される3時間程度をめどにクーラーが切れるようにしましょう。

●自律神経の働きを理解しよう
 よい睡眠をとるためには人間の活動を司る自律神経の働きを覚えておくことも大切です。自律神経には交感神経と副交感神経があり、双方がうまく作用することによって活発に動いたり、リラックスしたりといった行動を支配します。寝るときには、リラックスモードである副交感神経が優位に働くことが不可欠なのですが、寝る直前までパソコンやスマホを眺めていると交感神経が刺激され、なかなか寝つけなくなるので注意が必要です。入浴後のストレッチは柔軟性を高める本来の目的だけではなく、副交感神経を優位にして寝つきをよくするのでぜひ習慣にしたいところですね。

睡眠の性質を知り、よい睡眠をとれるよう心がけよう。


PICK UP!

新着情報