トレーニング

制球力を向上させるための投球動作改善(7)

2015.6.11

 こんにちは。野球塾リトルロックハートの大友です。K君7回目のコーチングは、非軸足の接地方法にフォーカスを当て進めていきました。

 非軸足とは右投手なら左スパイク部分、左投手なら右スパイク部分のことです。みなさんは振り上げた非軸脚(脚全体)を下ろしていく際、足部をどのような形で接地させていますか?形は主に3種類あります。

1.足の裏全面を同時に接地
2.かかとから接地
3.つま先から接地

 この中でどれが一番良いかと言うと、もちろん1の足の裏全面を同時に接地させていく方法です。


 この形で接地させていければ、接地後の非軸脚をしっかりと支柱として使うことができ、上半身が突っ込むことなく投球動作を進めやすくなります。


 2のかかとから接地している選手は比較的多いと思います。


 しかしこの形で接地してしまうと、かかとだけが接地している時間中、かかとでクルッと回りやすくなり、非軸脚を支柱として使うことが難しくなります。また、この形になると膝がかかとの位置よりも前に出やすく、上半身の突っ込みを抑えることがほとんどできなくなります。


 3のつま先から接地している投手は稀だと思いますが、この形は一番悪い形です。


 接地後にかかとが浮いてしまう形も同様です。この形は上半身の突っ込みを抑えにくいどころか、上半身が完全に前に流れる形になり、ボールを加速する距離が短くなり、球速が大幅に低下してしまいます。


 この動作を改善するコツは、飛行機の着陸をイメージすることです。非軸足はスパイクではなく、飛行機を履いているとイメージしてください。飛行機を上手に着陸させるためには、前輪(つま先)も後輪(かかと)もほとんど水平に接地させていく必要があります。前輪だけで行こうとすると完全に墜落の状態(体が突っ込む)になってしまいますし、後輪だけで行こうとすると尾翼を引きずる形(体重が軸脚に残る)になってしまいます。

 前輪と後輪を水平に接地させる形を作れれば、これが一番動作中の体を支えやすい形となります。接地の瞬間から体を支えることができるので、上半身の突っ込みも抑えやすいということになります。そして上半身が突っ込まなければトップポジションからボールリリースにかけてのアクセラレーション(加速期)の距離を長く取れるようになり、球速は自然とアップしていきます。

 非軸足だけを見ていっても、動作の僅かな違いによりパフォーマンスはこれだけ大きく変わってきてしまいます。足首から上をしっかり支えられる安定した土台を作るためにも、非軸足がどのような形で接地しているのかをチェックし、かかとやつま先から接地しているようなら、飛行機をイメージしながら動作改善を目指してみてください。




  



PICK UP!

新着情報