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【少年野球指導者のひとり言】努力できる子はどう育つのか?

2016.7.5
「努力が大切」と多くの人は言います。私もそう思います。でも努力しない子はたくさんいます。彼らは単に「怠惰である」という言葉で片付けられてよいのでしょうか?

ある選手は「試合に出してもらっていないのに、何で素振りする必要があるのか?」と言います。ここで「お前、考え方が逆だろ?」という気持ちを抑えて、なぜその選手がそういう考え方をするのか、考察してみました。

例えば「打撃が良くなる」というプロセスは以下のように考えられます。

①素振りなど、練習する

② ???

③打てるようになる

②には何が入るでしょう。「振りが鋭くなって打球が速くなる」もあれば「スイングが安定して打ち損ないが減る」という場合もあるでしょう。努力しない子って、②がイメージできない、もしくは①〜③を繋げて考えることができない、はたまた②をコーチの指導や野球教室など他力本願で思考している子が多いように思います。

そして指導者の方には②には長い時間を要することを忘れ、①と③しか見ていない指導者も多数居ると感じます。私だって②をどこまでちゃんと見ることができているのか分かりません。①〜③をつなげて、努力を効果的なものにすることで「また努力しよう」と思うのではないでしょうか?

選手と指導者が課題を共有し、課題に即した「努力の仕方」を助言し、②の小さな変化も見逃さず「◯◯が良くなってるぞ」と評価する。長い時間をかけて得た①〜③ほど本人の心に残るし、「努力して自分で勝ち取った」という実感を得るのではないでしょうか?

※Facebookページ「少年野球指導者のひとり言」より転載。


著者:廣川 寿(ひろかわ ひさし)
愛媛県出身。松山北高校時代に投手として選抜高校野球(春の甲子園)に出場。甲南大学時代は投手として阪神大学野球連盟の数々の記録を塗り替える。社会人野球まで投手として活躍。自身の息子が少年野球チームに入部したことをきっかけに学童野球のコーチとなる。現在は上場企業の管理職として働く傍ら、横浜港北ボーイズのコーチとして「神奈川NO.1投手の育成」を目標に掲げ、中学生の指導に情熱を注ぐ。


  


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