トレーニング

顔付近の打撲、鼻出血への対応

2016.5.23
  バントは顔付近にボールが近づいてくるため顔面打撲のリスクが高いプレーの一つ


 野球は他の選手との接触が比較的少ないノンコンタクトスポーツですが、ボールによるケガというのはよく見られます。打席では常にデッドボールのリスクがありますし、守備ではボールがイレギュラーバウンドすることによって指に当たったり、身体に当たったりします。まれに顔面にボールが当たるケースもあります。顔面を打撲すると鼻出血を伴うことが多いため、適切に対応することが大切です。

 鼻出血が見られる場合はまず止血を行いましょう。流水などを使って自然に出血がおさまるのを待ちます。目視で鼻の変形などが見られる場合は鼻骨骨折の疑いがありますので、出血が少量になり、落ち着いたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。特に大きな変化が見られない場合は、ケガへの対応としてRICE処置を行うようにします。患部を氷などで冷却し、ガーゼなどで軽く圧迫を加えると出血がおさまります。まれに鼻出血のときに上を向いて首筋をトントンと叩くようなことを行う人もいますが、血液が逆流して気分を悪くすることがありますのでやめましょう。同じく鼻をかむことは骨折している可能性が否定されていないため行ってはいけません。

 顔面の打撲では微細なものも含め骨折がよくみられます。骨折を疑うものとしては鼻が曲がっている、頬骨の陥没、口が開かない、口腔内の出血、顔にしびれがある、モノが二重に見えるといったケースです。頭部や顔面は毛細血管が広く分布し、血液循環がよいため出血量が多くなったり、急激に腫れたりといったことが起こります。また顔面は頭部に近く、打撲の影響が後々出てくることも考えられますので、些細な衝撃であっても当日の入浴は控えるようにし、骨折が疑われる場合やおかしいなと感じたらすぐに医療機関を受診するようにしましょう。

 通常、打撲であれば整形外科を受診することが多いと思いますが、目の付近であれば眼科、顔面の骨折が疑われる場合は形成外科で診察・治療を行うことになりますので、眼科と形成外科のある総合病院をあらかじめ調べておくことも大切です。


  



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