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なぜか起こる、試合当日の寝違え。首に負担をかけない寝方が重要

2016.4.18
  いつも使っている枕は首に負担がかかっていませんか?



 朝起きたときやふいに首を動かしたとき、突然首に痛みが走り、自由に動かせなくなることがあります。一般的に「寝違え」といわれているこの状態は、頸部周辺の筋肉や靱帯を痛めたときに起こる急性炎症の総称と考えられています。

 原因はさまざま考えられますが、たとえば不自然な姿勢で長時間にわたって寝てしまったときなどは、首の関節や筋肉にいつもとは違った過度な負担がかかりやすくなります。寝ている間であっても、頸部への痛みや違和感を覚えたときに、本来は目が覚めたり、無意識のうちに首の姿勢を変えたりするものですが、疲労が蓄積されていると、こうした反応も見られないまま長時間にわたって首に負担がかかってしまうことになります。このような状態で朝目が覚めたとき、脳はいつものとおりに身体(首)を動かそうとし、身体はいつもとは違った負担がかかった状態で脳からの指令を受けてしまい、神経と筋肉の連動がうまく反応できずに痛めやすくなるということがいわれています。

 また試合前の緊張した状態や合宿、遠征などで普段とは違う枕を使用した場合、長時間の乗り物移動などによって姿勢が崩れた状態が長く続いたりすることでも寝違えを起こしやすいといわれています。緊張で肩に力が入った状態は、首の筋肉も緊張させ、本来の持つ動きを知らず知らずのうちに制御することになります。

 寝違えを起こした場合、その多くはある一定の運動を行うと痛みを伴います。たとえば右に向くと痛みがある、前に首を倒すと痛みがある、といった具合です。頭痛や背中の痛み、肩こりの症状や手のしびれなどがみられる場合もあります。一般的に寝違えによる痛みは数日程度で軽快することが多いといわれています。痛みが強い場合はアイシングなどを行いますが、筋肉の緊張を取り除くための対応として首の筋肉を蒸しタオルなどで温めたり、痛みのない方向にストレッチを行ったりしながら、少しずつ首の動く範囲を広げていくことが大切です。また痛みが時間の経過とともに悪化する場合は、単なる寝違えではなく頸椎ヘルニアなど別のケガが考えられますので、早めに医療機関を受診するようにしましょう。


  



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