プロも注目! ホームラン50本を狙う
身長185センチ、体重108キロ、チームの中でもひときわ目立つその身体の大きさ。恵まれた体格から豪快なスイングを繰り出し、6月中旬現在37本塁打をたたき出している。プロ注目選手として、各所から脚光を浴びるようになった彼だが、1年生の時は「大学でも野球ができたらそれでいいです」と、大きな身体に似合わぬ小さい声でぼそっと答えるような選手だった。ひたすら練習に励み、徐々に才能が開花し始めると2年からはレギュラー入り。人並み外れたその体格とバッティングの爆発力から、経験豊富な3年がひしめく中で四番に抜擢される。次第に打撃力が評価され、プロスカウトや強豪大学の監督の目に留まるようになり自信をつけていく。
「プロに行きたいと考えていますが、まずはチームを引っ張って甲子園出場という目標を叶えたいです」と語る様子にかつての面影はない。 個人の目標は通算50本塁打。「必ず達成できると思っています」と強気だ。限られた時間の中でそれが達成できるのか、彼の活躍に注目したい。
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村山のパワーを支えるお弁当はこれだ!
「生まれたときは4,500g弱もあって(笑)。とにかく幼少期のころから大きかった」と話す村山の母、利恵さん。スラっとした長身のご夫婦で、父の勝行さんはバレーボールをしており、恵まれた体格は両親譲りなのだ。 自宅に帰っても、あまり家族と話をするタイプではないという今どきの男の子。そんな彼を気遣ってか、両親も「今はそっと見守っています。サポートと言えば、キャッチャー道具の運搬や、朝早いとき、悪天候時の送迎くらい」。 密にコミュニケーションをとらない分、特に力をいれているのが愛情をこめて作るお弁当だ。大量に敷き詰められたご飯の上に、大好物の肉がたくさんのっかっている。 息子が各方面から注目されていることについては「にわかに信じがたい話で……」と、戸惑いつつも、プロでも大学でも本人の悔いのない進路を選んでほしいと願っている。 甲子園出場を目標とし、卒業後は厳しい世界に挑もうとしている息子を全力で応援する。
(取材・文/山口真央 写真/廣瀬久哉)