トレーニング

テーピングを巻く前に

2015.11.7

 練習や試合の時に、痛みがあったり違和感のある部位にテーピングをしている選手を見かけることがあります。最近はこうしたテーピングの知識がネット上にあふれていることもあり、トレーナーのような専門家がいなくても自分でテーピングを巻くことができるようになってきました。しかしテーピングの基本をしっかり抑えておかないと、テーピングをしたことによって痛みが悪化する場合も考えられます。ここでは自分でテーピングすることを前提に、理解しておきたい基礎知識についてまとめておきます。


●テーピングが適しているかどうかの判断
 ケガの原因や状態によって、テーピングが適しているかどうかを判断する必要があります。これが一番むずかしいところといっても過言ではありません。病院での医師からの指示であったり、治療院の先生やトレーナーの判断を仰いで、自分でもできる巻き方を教わるというのが理想的です。

 テーピングには関節可動域(関節の動く範囲)を制限し、痛みの出る動きを抑制する巻き方や、皮膚に直接貼って筋肉や靭帯、腱の動きをサポートするもの、不安部位を固定・圧迫するように行うものなど、ケガをした部位や状態によってテーピングの仕方はさまざまです。肘が痛くてテーピングを巻くときに、ある方向に動かないように制限をかけたほうがいいのか、筋肉の動きをアシストするような巻き方をするのかといったことは、やはり専門家の指示を仰いだ方がその後のトラブルが少ないと考えられます。


●テーピングの有効時間を知る
 テーピングを巻いたまま何時間もプレーする選手がいるかもしれませんが、テーピングは張力によりサポートしているので、長時間その状態にあるのは好ましくありません。特に関節可動域を制限するようなテーピングの場合、その固定能力は20~30分ほどとも言われており、その後はだんだん緩んだ状態になってしまいます。

 時間の経過とともに効果の薄れたテーピングをずっとそのまま放置しておくことは、効果が期待できないだけではなく、皮膚を痛めることにもつながります。試合の時にテーピングを巻く際は、なるべく動く直前に行うことがよいでしょう。長時間にわたる場合は、再度テープを巻き直すことも検討してみましょう。

  正しい判断の下にテーピングを行おう




   



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