トレーニング

制球力を向上させるための投球動作改善(1)

2015.5.2



本日から成長を追いかけていくのは新大学生のK君です。K君は高校時代から制球難に苦しんでいて、大学進学を機に制球力を向上させるための投球動作改善に本格的に取り組む決意を固め、野球塾リトルロックハートにやってきてくれました。


K君の現状の制球力はテストをおこなうと100点満点中36点でした。このテストでは20球投げてもらい、キャッチャーミットからボール何個分逸れたかで、1球ごとに0〜5点を減点していきます。すべてキャッチャーミットを構えたところに来れば100点満点となり、すべての投球がボール5個分以上(36センチ以上)逸れれば0点となります。

このテストを受けた全投手の平均点は60点くらいとなりますので、現状のK君の制球力がどれくらい低いものであるかは、36点という点数を見ていただければ一目瞭然だと思います。そして今回のテストでは20球中7球が最大減点5となる暴投になってしまいました。なおテストの性質上、ボール5個分だけ逸れた投球でも、完全なワイルドピッチであっても減点は5となります。

K君はこの春から東京新大学野球リーグ3部の大学でプレーをしています。リーグ1部の大学や、六大学、東都と比べると決してレベルは高くありませんが、だからこそここからのし上がっていく面白さがあります。レギュラーのほとんどが固定された強豪校でプレーをする充実感もあれば、無名校からのし上がって強いチームをきりきり舞いさせる面白さもあります。K君はいま、後者にチャレンジしようとしているのです。



さて、ピッチングには制球力、変化、球速という三大要素があります。これを式で表すと「制球力>変化>球速」となります。投手として活躍をするためには球速よりも変化、変化よりも制球力がより重要な要素となります。

時速150キロのボールを投げられてもノーコンでは試合には勝てません。しかし120キロの球速しか出なくても、安定した制球力があれば投げるボールだけではなく、試合そのものをコントロールしていくこともできます。

ちなみに変化というのは変化球という意味も含まれていますが、それ以上に球速の変化(緩急)や内角と外角、高低の変化と考えてください。K君の現時点の投球動作はご覧いただける映像の通りです。この投球動作で36点だった制球力が、わたくし大友のどのようなコーチングにより、今後果たして何点まで点数が向上し、投球動作がどのように改善されていくのか、ぜひこの連載を通してみなさんも一緒に追いかけてみてください。



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