企画

【野球の観方を変える】春までに目指すべきゲームプランとは

2014.9.23
「縦振り理論」をベースに、少年野球から高校野球まで幅広くチームサポート活動を行う榊原貴之が、野球の新たな観方を提案する。


 みなさん、初めまして。縦振りの榊原貴之と申します。一部の方には『縦振り先生』と呼んで頂いており、自分でも気に入っていたりします。現在は全国各地を回り、少年から中高生の方々を中心に、野球教室や指導者講習会などをやらせて頂いています。外部コーチのような形で定期的にチームへ伺う、チームサポートも行っております。

 ちなみに、『縦振り』というのは私が構築している理論です。(具体的な縦振りの内容は追々、説明していきます) 私がこれまで18年間、多くの指導者や選手たちと交流をする中で、現場で洗練されてきた考え方の一つです。単なる動きや身体の使い方だけにとどまらず、戦術や試合運び、そしてチームの組織創りにまでつながっていきます。『技術は考え方』というのが、『縦振り』のコンセプトになります。

 このコラムでは、こんな私の個人的な価値観を基に、現場で使える野球ネタを中心に書かせて頂きます。「あ、こんな視点もあるんだ」「こういう考え方はおもしろい」「ちょっと練習で取り入れてみよう」というように、参考になればと思います。第一回は自己紹介を兼ね、現代野球のトレンドを照らし合わせ、春までのチーム作りについて、私的な考えをまとめました。

縦振り的 2015年春に向けたチーム作りのモデルプラン

目指すべき野球= “自立した野球”

自立した野球をするために…

1. 野球本来の楽しさを忘れない
2. チームでの決め事をつくり、自分たちで判断していく
3. 『もう次はない』 練習ではミスが起こらないように悲観的に準備
  『まだまだ次がある』 試合ではミスが起こっても楽観的に対応


ゲームプラン=全国大会ベスト16以上のチームに3点勝負を仕掛ける


【3得点以上のための縦振り的打撃論】

『積極的に打つ』(常にビッグイニングを狙い、ダメ押しは手堅く)

・一試合長打3本以上
・カウントを取りに来る球は必ず打つ(見逃しストライクは限りなくゼロへ)
・三振を獲りに来る球をファール、見逃す(ヒッティングゾーンを広く)
・無死一塁の送りバントは限りなく少なく・エンドランは打ち方を変えずに強打
・無死一二塁のバントは一発で決める


【3得点以上のための縦振り的走塁論】

『積極的に進塁』

・単打で二つ進塁できる走塁(一塁→三塁、二塁→本塁)
・内外野の中継次第での進塁
・捕逸に対しての反応
・一つのエラーで一つの進塁
・ラン&ヒット(走者はストライクで走る、打者はストライクを打つ)
・二盗よりも三盗の精度を上げる


【3失点以内のための縦振り的投球論】

『追い込むまでは打たせて獲り、追い込んだら三振を獲る』

・ビッグイニングを作らず、1イニング1~2点OK
・直球、変化球の回転数にこだわる(キレ、コントロールの向上)
・打たせて獲る変化球と空振りを獲る変化球を投げ分ける
・配球は「緩急」→「コース」→「高低」の順番が基本
・クイックモーション、牽制球、フィールディング


【3失点以内のための縦振り的守備論】

『獲られてよい失点と獲られていけない失点を分ける』

・自分より前のゴロへの積極的な反応
・送球のコントロール
・要所でダブルプレーを獲れる内野守備
・基本的に前進守備をとらない
・外野手の正面ライナーへの反応
・カットまで返ってくる中継プレー
・エラーした後の余計な進塁を許さない


<著者プロフィール>
榊原貴之(さかきばらたかゆき)
昭和49年生まれ、神奈川県出身。”縦振り”という考え方を基に走攻守の技術を始めとして、チーム創りに関するアドバイスを全国の野球チームに行う。小中学生を対象とした野球教室や指導者講習会などの講師も担当。Facebook、Twitterにて野球観や人生観の“気づき”を毎日綴っています。

Twitter : @taka19740921
Facebook: https://www.facebook.com/takayuki.sakakibara
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