トレーニング

投球・送球動作で一番重要なのはトップポジションの良し悪し

2014.12.6

パーソナル投手コーチとして東京から全国に出張コーチングを行う、リトルロックハート・ベースボール・ラボラトリーのコラムがスタート。野球の技術を中心に、指導に悩む現場の指導者の方々、保護者の方々に上達のヒントをお届けします。


 投球動作に於いて一番重要なのはどこなのか、分かりますか?
答えはトップポジションです。通常はトップと呼ばれているものですね。質の良いボールを投げられるか否かは、ひとえに「トップポジションの良し悪し」にかかっていると言っても過言ではありません。

 しかしこのトップポジションを正しく理解されていない、もしくは正しい知識をお持ちでない指導者・お父さんコーチも多いのが現実だと思います。そこで今回は、適切なトップポジションの作り方をご紹介していきます。

 トップポジションとは、手に握ったボールが一番高く上がったところ、と勘違いしやすいですが、実はそうではありません。テイクバックから肩関節を徐々に外旋させながら腕を上げていき、肩関節が外旋し切った瞬間の形がトップポジションです。

 指導する際は選手にボールを握ってもらい、肩関節を外旋方向に回旋させた状態で小指、もしくは手の甲が後頭部に触れるような形を作ってあげてください。この時、肘が曲がり過ぎてしまうとボールが後頭部ではなく、頭の下半分の位置まで下がってしまうので要注意です。このように下がってしまうと、腕を加速させる際に肘が下がりやすくなってしまいます。

 また、肩関節の内転・外転もし過ぎないように注意深く見てあげてください。内転・外転とは腕を真横に肩の高さまで上げた際、腕がドアのように胸側(内転)、背中側(外転)に動いていく動作のことです。この形になってしまうとボールが打者から見えやすくなるだけではなく、せっかく下半身で作り出した大きなエネルギーを、捕手方向にまっすぐ使えなくなってしまいます。つまり力を効率良く使えなくなる、ということですね。

 投手も捕手も野手も、ボールを投げる動作で一番大切なのはトップポジションの形です。ここさえ良い形にすることができれば、あとはトップポジションに導かれるように動作全体が改善されていくはずです。



PICK UP!

新着情報