トレーニング

コンディションをアップさせるのに効果的な疲労回復法とは?

2016.2.16

ふだん、何気なくお風呂に入っていませんか?
持てる力を十分発揮するには入浴で身体をととのえることも大切。
東海大学硬式野球部でトレーナーの西村典子さんに、パフォーマンスアップに効果的な入浴法を聞いてみた。
まずは自分の疲労度をチェックして、実践してみよう!


人はどうして「疲れた」と感じるのか?
私たちは身体を動かした後や、ストレスを感じたとき、頭をフル回転させて勉強したときなどにさまざまな疲労を感じます。
野球の練習や試合の後に感じる疲労としては、下記が考えられます。

❶食後3~4時間以上経過し、身体を動かすエネルギー源が消費されたいわゆる「空腹・ガス欠」状態
❷体内で発生する疲労物質が、分解されるスピードよりも多くなり、「疲労物質がたまった」状態
❸運動がもたらす活性酸素や汗で水分などが奪われ、身体の「電解質バランスが崩れた」状態
❹運動を続けていると疲労によって神経が消耗し、「反応が鈍くなった」状態

こうした疲労を回復させるためには血流をよくして代謝を促し、こうした身体の変化を改善させることが必要となってきます。また食事でえられた栄養素を細胞のすみずみまで素早く供給するためにも、全身の血流アップは欠かせないといえるでしょう。今日の疲労を明日に持ち越さないようにするためにも、ストレッチによるクールダウンや入浴によるセルフコンディショニングは、アスリートにとってとても大切な時間なのです。

以下のチェックリストで疲労度が測れるぞ!

【 チェックリスト 】
□ 休日も十分な休養をとれないことが多い
□ 以前に比べて寝つきが悪くなったように感じる
□ 朝、起きるのがつらい
□ 日中、体のだるさや眠気を感じることがある
□ カゼをひくなど、体調を崩しやすくなった

□が3個以上はA、□が2個以下はBの入浴法がおすすめ!



コンディションを上げる入浴のポイント
疲労を回復させるための入浴にも押さえておくべきポイントがいくつかあります。

POINT 1 | ぬるめ&長め
全身の血流をアップさせるためには、できれば20分以上ゆっくりと湯船につかるようにしましょう。あまりにも熱いと長く入れないので、少しぬるめの温度(36℃~40℃程度)に設定します。また炭酸をつかったタブレットなどを使用する場合は、ぬるめの温度であっても体感温度はさほどぬるいと感じることなく、長く入っていられるというメリットがあります。

POINT 2| 足湯&ふくらはぎを軽くマッサージ

チームなどでコンディショニングの一環として行う場合は、手軽に取り組める足湯などでも血流アップが期待できます。足湯を行う際にはくるぶしよりも高い位置までお湯につかれるようにし、冷水を用意して交互に入浴するとさらに効果的です。さらにオススメしたいのが入浴時のふくらはぎマッサージです。足首から膝裏にかけて、気持ちいい程度の力加減で下から上に向けてふくらはぎをマッサージすると、末端から中枢に向けての血流がよくなります。脚のむくみにも効果的ですし、体重を支えるふくらはぎの筋肉がほぐれることで、良質な睡眠にもつながります。
疲労回復のため、またパフォーマンスアップのためにはなるべく浴槽につかって入浴しましょう。


COLUMN ❶ 運動後に身体を冷やさない
湯船に首までつかった状態は水圧によって肺活量が約1割程度ダウンすると言われています。運動直後に入浴すると身体に大きな負担がかかるので、運動後しばらく間をあけてから入浴するようにしましょう。ただし運動後、身体が冷えないうちに入浴したいところです。夏場であれば半身浴などでもOK。



【 入浴4つのポイント 】
1. 温浴
体を温めることで血流をよくする。
ぬるめのお湯(夏38℃、冬40℃程度)はよりリラックス効果あり。

2. 浮力
ふわっと軽くなる状態は重力の影響が少なくなり、
身体を支えている筋肉や関節の緊張がやわらぐ。

3. 水圧
静脈やリンパ管が適度に圧迫され、お湯から上がると
水圧から開放されて全身の血行が良くなる。

4. 抵抗
湯の中で体を動かすと水圧で負荷がかかるため、
小さな運動をしたのと同じ効果が得られる。



パフォーマンスUP入浴メニュー
疲労回復したら、次はパフォーマンスアップが期待される入浴法を紹介しよう

1. ウォームアップとしての入浴
まだ肌寒い時期や早朝の試合など、体温が上がるまでに時間がかかるときは、ウォームアップの一つとして練習や試合前に入浴することもオススメです。身体の外側から温熱効果によって温まることができるので、その後のウォームアップ時間を短縮する効果も期待できます。ウォームアップとして入浴する場合は、水分補給を行いながら少し熱めのお湯(41℃程度)に5〜10分程度つかりましょう。

2. 柔軟性を回復させる
人間の身体は常に足裏で体重を支えています。足首がかたくなってしまうと、腰が痛くなったり、膝が痛くなったりとさまざまなところにその影響が出ます。お風呂でのオススメはずばり正座。お湯の中では浮力が働くので5分程度を目安に正座をして、足の前側の筋肉を伸ばし、関節の動きをよくします。また入浴中に足首を片方の手でつかんでしっかり回すこともぜひやってみてください。

3. 温冷交代浴にチャレンジ
時間に余裕がある場合はぜひ温冷交代浴を実践してみましょう。温水浴と冷水浴を繰り返し血管を広げたり、収縮させたりしながら血流をよくすることで疲労物質の分解・代謝がすすむといわれています。また急性期(ケガ受傷後3日以内)ではない、慢性的なスポーツ障害のリハビリテーションとしても用いられます。方法としては熱めのお湯(42℃程度)に2~5分、浴槽から出て冷水を30秒~2分(身体にかけるのがつらいときは足首や手首などにかけてもOK)、これを3、4回繰り返し、最後は冷水で終わるようにします。身体に大きな負荷のかかる入浴方法なので、体調の悪いときや持病のある人は必ず医師に相談してから行うようにしましょう。また入浴後には十分な水分補給を行い、身体を休める時間を設けましょう。


COLUMN ❷浴槽の大きさとリラックス効果
実は浴槽の大きさも入浴効果に影響を与えるといわれています。大きな浴槽ほど身体を伸ばしてゆったりとした姿勢をとりやすく、リラックスしたときに出るα波がより多くなることが知られています。いつもより「疲れたな」と感じるときは、地元のスーパー銭湯など大きな浴槽での入浴も気分転換になっていいかもしれませんね。



疲労回復にオススメのこの逸品!
HOT TAB ATHLETE RLX
●内容量/ 1錠15g
●内容成分/炭酸水素ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸、PEG6000、アルカンスルホン酸ナトリウム
●製造国/日本
●区分/入浴料(医薬部外品)日本製

30錠入り:2,500円(税抜)
100錠入り:7,200円(税抜)
※送料はお客様ご負担となります

【ご使用方法】
熱いお湯は血圧を下げ疲労回復には向かず、体温も上がりません。ぬるめの湯にホットタブを入れ、20分以上ゆっくり入浴するのが疲労回復のコツです。1回の入浴で5~8錠(200リットル程度の標準的なお風呂の場合)。36度~40度のぬるめの湯でご入浴ください。

[問い合わせ]スポーツメモリアルラボ
http://www.sml-shop.jp/



東海大学硬式野球部アスレティックトレーナー
西村典子
日本体育協会公認アスレティックトレーナー。主に大学・高校野球部でのスポーツ傷害予防、応急処置、フィジカルトレーニングなどを指導



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