トレーニング

打球の飛距離を低下させてしまう手首の使い方

2015.12.2

 今回は手首の使い方に注目をして話を進めていきたいと思います。
 皆さんはインパクトの瞬間、ご自身の手首がどのような形になっているかをチェックしたことはありますか?

 コーチングをしている選手に同じ質問をしてみると、だいたいは「真っ直ぐになっている」か「わからない」と答えてくれます。しかし「真っ直ぐになっている」と答えてくれた選手の手首をハイスピードカメラで撮影し、超スローモーションムービーでチェックしてみると、インパクトの瞬間に手首が背屈している選手が意外と多いんです。

 背屈というのは、手首を手の甲側に曲げることです。逆に手のひら側に曲げることを掌屈と言います。手首は背屈させてしまうと、もうほとんど力を込めることができなくなってしまうんです。試しに腕相撲を、手首を背屈させてやってみてください。自分より力が弱い相手とやっても負けてしまうと思います。

 バッティングも腕相撲同様で、インパクトの瞬間にどちらか一方であっても手首が背屈してしまうと、ボールに力負けしてバットが押し返されてしまうんです。ではどのような手首が良いかと言いますと、やはり真っ直ぐが一番です。その理由は力むことなく物理的に力負けしにくい形を維持できるからです。

 2番目に良い形は僅かに掌屈させる形です。パッと見、掌屈しているかどうかわからない程度の幅で掌屈させます。掌屈が深過ぎてしまうと腕全体に力みが生じやすくなり、スイング速度が低下してしまうので要注意です。

 ストレートに力負けしないためにも、スイング速度を低下させないためにも、打撃時の手首は最初から最後まで真っ直ぐをキープできるようになってください。そうすればパワー面だけではなく、ミート力もアップしやすい動作環境を作ることができます。




  



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