アメリカの野球選手に根強い人気を誇るニューバランスの野球用スパイク。
満を持して昨年２月に日本に初上陸し、2016年からはシアトルにてプレーする青木宣親選手や阪神タイガースの岩田稔投手とアドバイザリー契約。発売１年目の昨年は高校野球対応モデルを始め、店舗やユーザーからの反響が高く、ますますの注目を浴びている。
スニーカーやランニングシューズでお馴染みのニューバランス野球スパイクは実際どんなシューズなのか、どういった特徴があるのか。商品開発を担当している石橋辰典氏に話を伺った。
ペドロイア選手の「スニーカーをはいている感覚で野球をやりたい」というリクエストから着想
昨今、多くの日本人選手がアメリカでのプレーを希望し、海を渡っている。もちろん、高校球児の間でも将来メジャーリーグを身近に感じ、高校卒業後、または大学卒業後に渡米を希望する選手も表れてきた。そんな市場の変化を汲み取り、商品開発されたのが、ニューバランスの野球スパイクだ。
「シューズが作られたのは、ボストンで活躍するダスティン・ペドロイア選手の“スニーカーをはいているような感覚で野球をやりたい”というリクエストがきっかけでした。スニーカーをはいているような感覚を野球スパイクにも取り入れてほしいという要望は、私たちニューバランスにとっての一番の強みでしたので、今までにないはき心地、しっかりしたミッドソール、クッション材が入っている野球スパイクを実現させる、というのは自信がありました」。
日本での発売後、何度も現場に足を運び、繰り返された試し履きでは、ダブルヘッダーの試合でも足が疲れない、午後の練習でもパフォーマンスが落ちないなど、現場のプレイヤーからも高評価を得ている。では、他社のスパイクとは果たしてどこが違うのか？
「ニューバランスのスパイクは、P革をつけなくていい仕様になっているのでスパイクの歯が外側についています。それだけで足元の安定感がいっそう増し、はき心地がアップするのです。日本製のスパイクにありがちなのは、P革をつけるスペースを確保するため、スパイクの歯が内側に入ってることが多い。そうなると、プレー中も体のバランスをとるのが大変になり、120％プレーに集中できないという声も多く聞こえてきました」。
野球専用の中敷きが生み出すパフォーマンス
現在、高校生向けには３つのモデルを発売しているがイチオシは“L4040”の高校野球対応モデルだという。その理由は、アメリカで活躍している選手が愛用しているスパイクと全く同じ構造であることもさることながら、野球専用の中敷きを使用しているということだ。
アメリカで活躍している野球選手の動作を解析し、足の圧力がどういう風にかかっているのか、中敷きにはどんな機能が必要なのか、プレー中中敷きはどんな役割を果たしているのか、などしっかりと分析した結果を反映し、L4040からその中敷を採用しているという。
「野球はプレー中に止まっている時間も多いので、体重をカバーするためにかかとを厚めにするなど、中敷きには衝撃吸収材を使っています。ボールに反応して瞬間的に動く必要もあるので、拇指球から親指にかけて薄めにしながらも、しっかりグリップをきかせる構造になっています。ソールを全体的に薄めにすることで、歯に対してダイレクトに力を伝えられます。かかと、つま先では厚みをかえるなど、野球のスパイクならではのはき心地のよさと安定感を追求しました」。
▼L4040 高校野球モデル
▼AB150
AB100をバージョンアップして、クイックな動きにも即応するソールプレート、砂の侵入を防ぐ袋ベロを搭載。チラ見えする内側のカモフラ柄がおしゃれポイント。
●COLOR: BLACK
●WIDTH: 2E
●LENGTH : 24.0〜29.0
●アッパー素材：シンセティックレザー／メッシュ
●ソール素材：TPU／メタル
●WEIGHT : 約270g
●価格：15,000円+税
▼AB100
ダイレクトな接地感とフィット性を発揮するシームレスなアッパーが特徴。バツグンの軽量性、柔軟性、屈曲性で投手から野手まで足を活かす選手のパフォーマンスを引き出す。
●COLOR: BLACK
●WIDTH: 2E
●LENGTH : 24.0〜29.0
●アッパー素材：シンセティックレザー／メッシュ
●ソール素材：TPU／メタル
●WEIGHT : 約280g
●価格：11,000円+税
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