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【東北】前監督の「楽しむ野球」を結果に繋げた!我妻監督率いる東北高の現在地

2025.12.15

今年の秋季東北大会で準決勝進出を果たした東北高校。初戦の日大東北戦は初回の三塁打から始まった「ローアウトからの得点」という戦術が光った。指揮を執るのは、7年ぶり3回目の監督就任となる我妻敏監督。20代、30代、40代の3世代で母校の指揮官を務める異例のキャリアを持つ監督が、大学コーチとして学んだ7年間を経て、甲子園出場を再び目指している。


サイレン音の中の、松本の三塁打

秋季東北大会2回戦。場所は岩手・花巻球場。宮城2位で出場した東北は、初戦で日大東北(福島2位)と対戦。8-0で勝利し完勝スタートを切った。この試合は主将の松本叶大(2年)がジャンケンに負けて先攻となったことが幸いした。

1回表。東北は、その1番松本が初球を迷いなくスイング。場内にサイレン音がまだ響く中、打球はセンターに伸びるライナー性の当たりに。松本は快足を飛ばし三塁打とした。続く2番梅田昊青(2年)が四球を選び、さらに二盗。無死二、三塁の場面。ここで次打者が暴投をもらい、松本が生還。素晴らしいスタートを切っていた二走梅田も返り、労せず2点を先取した。まさに電光石火の攻撃。我妻敏監督が「あの初球だった。キャプテン松本の1本でチームに勢いがついた」と振り返った瞬間だった。松本は「調子が悪くて本当に打てる感じじゃなかったんですが、我妻先生に指導いただいて、急に打てるようになった。直前の練習で感覚をつかんだあとの三塁打だったので、先生にはホントに感謝してます」と喜びを顔いっぱいににじませた。試合は11安打で8得点を挙げる効率的な攻撃だった。

日大東北戦の1回表、三塁打で出塁した松本が鮮やかに先制ホームを踏む

東北大会の勝利は「ローアウトからの得点」が結実

チームは準決勝に進出。優勝候補の花巻東(岩手1位)との一戦は、4失点されたあとの4回裏の攻撃が光った。3番進藤翔愛(2年)の三塁打で1死三塁とし、内野ゴロで1点をもぎ取った。ここでも「ローアウトからの得点」が成功した。松本主将は「新チームから監督、コーチに言われて三塁走者を返す練習を繰り返し練習してきました。打てなくても誰かが返してくれると思っていました」。いわば、弱者の戦法。能力の差を感じた花巻東に1-4と食い下がれたのは、この走塁を生かした戦術にあった。「あの1点がなければコールド負けの恐れもあった」と我妻監督が振り返る貴重な得点。持ち味を生かし、難局打開でつかんだ東北大会はみごと3位。センバツ出場枠「3」を視野にいれ、冬の練習に打ち込んでいる。

「選手たちは浸透力が早く、学ぶ意欲が高い」と我妻敏監督。表情にも現れている


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