「第99回全国高校野球選手権大会」大会1回戦(一部2回戦含む)の試合ごとに注目選手と見どころを、おなじみのアマチュア野球ウオッチャー西尾さんが解説!翌日の試合の予習をして注目選手のプレーを見逃すな!
初出場の下関国際、坂井が登場。注目は二松学舎大付の投打の柱!
大会第6日
大垣日大(岐阜)vs 天理(奈良)
三本松(香川)vs 下関国際(山口)
明桜(秋田)vs 二松学舎大付(東東京)
明豊(大分)vs 坂井(福井)
大垣日大(岐阜)vs 天理(奈良)
大垣日大は2年生エース・修行恵大の素質の高さが光る。細身ながら183cmの長身で長いリーチを柔らかく使える腕の振りが特長。大型右腕ながらまとまりも備えている。決勝戦で5犠打を記録しているように攻撃面でも手堅い野球が目立つ天理は、1年時からレギュラーの神野太樹、太田椋の中軸二人に力がある。
両チームとも地方大会では試合数を下回る失策数で、堅実な守備が持ち味だけに、引き締まった試合を期待したい。
三本松(香川)vs 下関国際(山口)
三本松は6月の招待試合で早稲田実を完封したエースの佐藤圭悟のピッチングに注目。体は大きくないもののバランスの良いフォームで140キロを超えるストレートと多彩な変化球を操る。打線も香川大会での打率が5割を超える選手が三人と、上位から下位まで好調だ。
下関国際はスタメン7人が1・2年生という若いチーム。4番にすわる2年生の鶴田克樹はたくましい体格を生かしたパワフルなバッティングが光る。両チームとも打線が好調なだけに、打ち合いの展開が予想される。
明桜(秋田)vs 二松学舎大付(東東京)
二松学舎大付は大会でも屈指の強力打線が持ち味。中軸の永井敦士は東京でも屈指の右の強打者で、たくましい体格ながら脚力も抜群。1番の堀川尚希、3番の平間陸斗の二人も2年生ながら高いミート力とパワーを兼ね備えた好打者だ。エースのサウスポー市川睦も体重増加によってスピードアップし、東東京大会ではイニング数を上回る奪三振をマークした。
明桜は2年生の山口航輝が投打の中心だが、秋田大会の決勝の走塁で負傷した右肩の状態が気がかり。二松学舎大付の強力打線をなんとか封じて終盤勝負に持ち込みたい。
▼永井敦士外野手(二松学舎大付)
▼市川睦投手(二松学舎大付)
明豊(大分)vs 坂井(福井)
明豊は大分大会で4試合連続二桁得点を叩き出した打線のチーム。主将でトップバッターの三村鷹人は165cmと小柄ながらバットコントロールの良さが光り、大分大会では6割を超える打率をマークした。4番の杉園大樹も1年夏から甲子園を経験している右の強打者だ。
坂井はエースの吉川大翔を中心とした守りのチーム。スピードは130キロ台後半だが球持ちが長く、数字以上に打者は差し込まれる。得点力は高くないが、接戦に強いのも特長だ。