カラダづくり

飲みすぎに注意!ペットボトル症候群

2015.6.26
 暑い時期に限らずスポーツ選手にとって、こまめな水分補給は熱中症予防やパフォーマンスの低下を抑えるために欠かせないものです。水分や塩分の定期的な補給は野球選手である以上、日々習慣化していきたいものですね。さて皆さんはこうした水分補給の時、何を飲んでいますか? 冷たいお茶や水だけではなく、ミネラルや塩分を含んだスポーツドリンクを飲んでいる選手も多いと思います。スポーツドリンクは体内に入ると素早く吸収され、体の脱水状態を予防する効果がありますが、ペットボトル飲料(=清涼飲料水)をたくさん飲みすぎることで起こる「ペットボトル症候群」には注意が必要です。

 ペットボトル症候群とは、スポーツドリンクや糖分の含まれたペットボトル飲料を必要以上に飲みすぎることで発症する急性の糖尿病状態のこと。たくさん水分を取っているつもりでも喉が渇いたり、体の疲れがとれないと感じたり、イライラしたり、体重の急激な減少などがその特徴としてあげられます。ところが体がこのような異変をきたしても、「単なる水分不足だろう」と勘違いして糖分を含む飲み物をとり続けると、血液中の血糖値が高くなって正常値に戻らなくなり、体のコンディションはさらに悪化する…という悪循環に陥ります。ひどいケースでは倒れて昏睡状態となってしまうこともあります。

 ペットボトル飲料は飲みやすさを考慮して糖分が多く含まれていることがありますので、表示ラベルをチェックしてどの程度糖分を含んでいるのかを確認してみましょう。スポーツドリンクであれば100mlあたり20~30kcal程度、炭酸飲料などでは40~50kcal程度の数字が書かれていると思います。これを500ml換算してみると、スポーツドリンクでも角砂糖5~7個程度、炭酸飲料にいたっては12、3個程度含まれる計算になります。冷やした飲み物は糖分を感じにくいため、糖分の過剰摂取に気づきにくいことも、飲みすぎてしまう要因です。最近ではカロリーオフ、ゼロカロリーといった清涼飲料水が販売されていますが、実はこちらにも糖分が含まれています。栄養表示基準に照らし合わせてみると「100mlで5kcal以下であれば、0(ゼロ)kcalと表示していいことになっている」ため、実際には500mlのペットボトルに角砂糖2個分の糖分が入っていてもゼロカロリー、ということになるのです。

 水分補給はしたい、でも糖分は摂り過ぎないようにしたいという場合、スポーツドリンクなどを水で2~3倍に薄めて飲むことも一つの方法です。粉末状のものを使えば、簡単に準備することができるでしょう。また1日に何本ものペットボトル飲料をとるのではなく、お茶を飲んだり、お水を飲んだりしながら糖分補給も兼ねて清涼飲料水をとることも一つの方法です。これからのシーズン、上手く水分補給を行ってパフォーマンスアップに役立ててくださいね。


  


PICK UP!

新着情報