組み合わせを意識したケースバッティング
バッティング練習では常にランナーを置き、その状況に合わせたケースバッティングを行っていた。実戦さながらの緊張感を漂わせる練習を片野副部長はさらにこう付け加える。
「ウチはバッターとランナーの掛け合いは特に意識していますね。選手同士で打順とランナーの組み合わせを考えて行っています。例えば一番バッターが打席に入る時には二番バッターがランナーになることはありえませんよね。ただ単にバッティングやバントをする練習ではなく、打順から考えられるバッターとランナーをセットにし、動きを確認し合い、実戦を想定しながら練習しています」。
ケースに応じたバッティングや走塁を単純にやるのではなく、バッターとランナーの組み合わせを意識し、お互いの細かな癖や仕草を共有する。これも小さな「一体感」の一つと言えるだろう。
経験豊富な髙野監督の指導と一球一球を大事に行う実戦的な練習。そして、規律のとれた動きでグラウンドを駆け回る選手たちを見ていると伝統校ゆえの強さを感じさせてくれた。夏の100回記念大会まであと一ヶ月。私学優勢の牙城を崩す古豪・上尾の復活に期待したい。(取材・撮影:児島由亮)
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