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【オススメ野球漫画】「男どアホウ甲子園」(原作:佐々木守、作画:水島新司)

2015.6.2
「男どアホウ甲子園」(原作:佐々木守、作画:水島新司)

 野球の歴史を語るためには、野球漫画は外せない! ベースボールナイン編集部が、過去の人気作から最新作までの名作野球漫画を随時紹介します。

 第5回は、「男どアホウ甲子園」(原作:佐々木守、作画:水島新司)。1970年から75年まで週刊少年サンデーで連載された作品。熱狂的虎等の祖父、藤村球之進に名づけられた主人公は、藤村甲子園。ストレートにこだわる剛球投手の甲子園が、恋女房の捕手豆タンらとともに、甲子園優勝、そして阪神入りを目指していく物語。

 数ある野球漫画の中でも、これだけストレートにこだわった剛球投手を主人公とした作品はないだろう。左の剛腕=藤村甲子園とイメージする40代の元野球小僧は多いはず。

 昭和40年代が舞台のため、キャラクター設定や展開などは、「エッ」と思うようなものが多い。豆タン(岩風五郎)は、交通事故で一時失明するが、甲子園の投げる「ゴッー」と鳴り響く剛球の音を聞き、ボールを捕球するという神技を見せる。一塁手の丹下左文字は、丹波組三代目で幼少時に抗争に巻き込まれ片目・片腕を失っている。「わっせ、わっせ、ドバッドバッ!」と掛け声をかける大熊午吉。実は、ライバル校からのスパイだったジャック時田。永遠のライバル池畑三四郎など、名前を聞けば思い出す選手も多いはずだ。

 南波高3年時に甲子園を春夏連覇、巨人にドラフト1位指名を受けるが、拒否。試験をカンニングで突破して東大入学も中退して阪神入り。破天荒な甲子園の生き方とともに、昭和40年代の関西を味わってみてはいかが。

 また、本作は1970年から71年にテレビアニメ化もされているが、筆者(66年生まれ)はテレビで見た記憶がないのが残念だ。

【秋田書店】
「男どアホウ甲子園」第1巻


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