トレーニング

指先にマメができやすい選手の投げ方は要注意

2014.12.19

パーソナル投手コーチとして東京から全国に出張コーチングを行う、リトルロックハート・ベースボール・ラボラトリーのコラムがスタート。野球の技術を中心に、指導に悩む現場の指導者の方々、保護者の方々に上達のヒントをお届けします。


 「指先の◯◯にマメができると良い」と言われることがありますが、実はこれは間違いです。適切に下半身を使うことができ、キネティックチェイン(運動連鎖)を投球動作内に発生させることができれば、指先にマメはほとんどできません。

 指先にマメができてしまう原因は、上半身主体でボールを投げることにあります。右腕を、右腕そのものの筋力で振ろうとしてしまうため、末端である指先にブレが生じてしまうのです。そのブレによって指先とボールの間に必要以上の摩擦が生じ、マメができてしまうのです。

 確かにマメができやすい体質、できにくい体質というものはあると思います。しかし子どもたちを指導されている方の場合、簡単に体質のせいにしてはいけません。指先にマメができやすい選手がいたら、まず下半身を適切に使えているかを見てあげてください。

 とは言っても野球経験の浅いお父さんコーチの場合、下半身をどう見れば良いのか分かりませんよね?
そういう場合は踏み出していった側の膝と足部(靴を履いた部分)をチェックしてください。膝が踵よりも前に出ていれば、それは上半身に頼った投げ方です。また、上半身に頼って投げた場合、踏み出した足部のつま先や踵が浮いたり、つま先が投げたい方向に真っ直ぐ向かなくなります。

 小学生の場合、変化球はほとんど投げないと思います。しかし中学生以上になり変化球を投げ始めても、下半身主導でボールを投げられていれば指先にマメはほとんどできません。つまり指先のマメは、下半身を上手く使えているかどうかの一つのバロメーターとなるわけなのです。

 ですので今後は、下半身を上手く使えていてもマメができる選手に限り、マメができやすい体質だと見るようにしてください。ちなみにクロスステップで下半身(特に内転筋)を通常以上に大きく使えている選手の場合も、マメはできやすくなります。



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