第6回は、「球道くん」(作:水島新司)。「マンガくん」および「少年ビッグコミック」で1977年から1981年まで連載された作品。実父、育ての親ともにプロ野球選手という家庭に育った主人公・中西球道の幼少期から高校時代を描く作品。球道が常に持ち歩いているボールに書かれた「球けがれなく道けわし」の文字を覚えている人も多いはず。
野球選手としてプレーする父とともに、北海道、小倉、千葉と移動しており、各地でのライバルや仲間との出会いも球道くんならではの展開だった。小学校時代を過ごした博多でのライバルは、博多どんたく小の剣史郎や南火大付属小の的場満、鬼弁小の酒森圭一。酒森のニックネームは「サッシー」は、長崎・海星高のサッシー酒井圭一がモデルだった。こうした博多時代のライバルとは、千葉・青田高に進んだ球道が、甲子園で再び対戦するなど、野球少年たちの成長を描いている名作だ。
左の剛腕投手の代表が、前回紹介した「男どアホウ甲子園」の藤村甲子園であれば、右の剛腕投手の代表は、「球道くん」の中西球道だろう。ストレートにこだわる投手は、やはりいつ読んでもかっこいい。
【小学館コミック】
球道くん