トレーニング

脛の痛み(シンスプリント)~シューズ編~

2015.12.11

 オフシーズン期には体力強化をメインとし、ランニングやトレーニングに時間を費やすチームが多いと思います。ランニング量が増えてくると「脛(すね)が痛い」と訴える選手も多くなってきます。脛の痛みは一般的には「シンスプリント」と呼ばれ、骨の周りを覆っている骨膜が炎症を起こして痛みが出ると言われています。練習量を調整することで痛みが減少する傾向にありますが、ランニングを再開すると痛みが再発することも多く、なかなか良くならないと困った経験のある選手もいることでしょう。今回は脛の痛みに関連するシューズについて取り上げてみます。

●ランニングに適したシューズを使用していますか?
 履き替えるのが面倒だからとソールの重いアップシューズを使用していることはありませんか?アップシューズは芝でのグリップ力強化を目的として作られていますが、ランニングを想定したものではありません。長時間使用し続けると、足首や脛、膝、腰など荷重(かじゅう)関節(体重が直接かかる関節)に大きな負担がかかり、痛みを生じることがあります。これに対し、ランニングシューズでは前方への踏み出しがスムーズにいくように、前方へと傾斜がついています。今、使っているシューズを再確認してみましょう。

●古いシューズを履いていませんか?
 モノを大切にすることはとても素晴らしいのですが、足裏のソールがすり減っていたり、シューズの側方や前方に穴が空いている状態のものを使っていませんか?シューズのクッション性が失われると足への負担は大きくなります。特に足の外側がすり減っている場合は、足の拇指球側にしっかり体重が乗りきらず、外側に力が逃げてしまっている状態です。この状態で走り続けると体全体でねじれを修正しなければならず、脛の部分に大きな負担がかかると言われています。シューズは消耗品と考え、ソールのすり減り具合などをみながら新しいものに交換するようにしましょう。

●シューズのサイズはあっていますか?
 シューズは基本的に両足のサイズが同じものでペアとなっていますが、実は人間の身体は左右まったく同じというわけではありません。当然、足のサイズも左右差があるため、シューズを買うときは大きなほうの足に合わせて買うようにしましょう。かかとの位置をあわせるようにするとわかりやすいので、靴紐をゆるめて足を入れたら、かかとで軽くトントンと押しつけてるようにして履きます。足指の先にあまりにも空間が多い場合はサイズダウンを検討しましょう。靴紐は上に引っ張り上げるのではなく、内側にねじるように締めると足の甲にかかる負担が少なくなり、足と靴をしっかり安定させて走ることができますよ。

脛の痛みが続くときは、練習量を見直すとともに今使っているシューズを確認しよう




  



PICK UP!

新着情報