うちの練習は『全部において少しだるい』
ここ数年入部してくる選手は半数がシニアやボーイズなど硬式チーム出身だという。そういう選手は小手先の技術は持っているが、体力的な面では意外に不足しているケースも多いそうだ。そして日野の方針としては、強豪私立に勝つためにも体力面をしっかり伸ばすところを重視しているという。
「硬式出身の子は土日しかしっかりやっていないので、意外に体力ないんですよ。だからまずはしっかり走ること、体力をつけることはやりますね。強いチームに勝つためには絶対に必要なことだと思います。180cm、80kgの相手に勝つには身長は170cmだったとしてもやっぱり70kgくらいはないといけない。
今1年生は白いユニフォーム、2年生と3年生は揃いのTシャツで練習してますけど、体つきは全然違いますよね。それに生徒も走れるようになる、重いものが持ち上げられるようになるとプレーが変わるというのを実感できて、野球が楽しくなると思うんですよ。自分は体育の授業でも見ていますけど、そういうことはよく感じますね。だからうちの練習は『全部において少しだるい』なんですよ。守備でもバッティングでも少しずつ体力的にだるくなるようなメニューにしています。
あとは生徒たちがそのメニューを言われなくても自分たちでどんどんやること。自分も10年学校にいるので会議とかも多くて練習に出られる時間が少ない日もあるんですが、そういう時でも生徒だけで進められるようにはなっていると思います」
この日も最初は体育教官室で話をうかがったが、その間も選手達はどんどん時間を計りながらメニューを進めていた。このような姿勢が日野の伝統となり、試合での強さにも繋がっていることは間違いないだろう。
後編は具体的な練習についてレポートします。
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